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「被苦人(ピクト)」と呼ばないで! 制作会社の訴えが拡散 危険を知らせる図記号「ピクトグラム」とは?

withnews 9月7日(水)7時0分配信

 「ピクトグラム」という言葉を知っていますか? 言葉によらず見るだけで案内を可能にする「図記号」のことです。トイレを表す男女のシルエットなどが有名ですが、危険を知らせるマークについては、被害にあっている様子を表していることから「被苦人(ピクト)」といった呼び方でネタにされることもあります。これに対し、制作会社がツイッターに投稿したメッセージが拡散しています。どんな思いを込めたのか? 話を聞きました。

【画像】転落・切断・引火……現場での死亡災害例などを再現したピクトグラム。危険を知らせるための図記号

1964年の東京五輪で普及

 日本で本格的にピクトグラムが使われ始めたとされているのは、1964年の東京五輪。外国人にも分かりやすいようにと、各競技施設やトイレなどの図記号が作られたそうです。

 その後も交通やスポーツなどで使用は広がり、標準的なものについては日本工業規格(JIS)化され、現在は約140種類が規定されています。

 JIS化されたもの以外にも、独自の図記号が使われてケースがあります。今回話題になっているのは、工場や工事現場での注意を呼びかけるためのピクトグラムです。

つぶやきの内容は

 大阪市にある標識や工事用品などを手がける「石井マーク」。この会社のツイッターが先月、自社製ピクトグラムの画像とともに、こうつぶやきました。

 「こうしたピクトグラムは、物笑いの対象として話題に挙がる例も多々見かける昨今、あえて申し上げますと私共は実際の死亡災害事例も含めて視覚的に再現するように努め、亡くなられた最期の姿をも、安全のために形にしております事をお含み置き下さい」

 このメッセージに対し、「物笑いの対象にする輩がいるんですか」「これは笑えないほどに身につまされる絵ばかり」「私の旦那もこのような危険の伴う仕事してるので本当笑い事じゃないなと思いました」といった反応が寄せられ、リツイートは1万5千を超えています。

「目的を尊重していただけたら」

 石井マークの石井達雄社長は、投稿した理由について、こう話します。

 「最近では、ネット上で『被苦人』といった名称で、笑いを誘うための図記号が創作されているのを見かけます。そのことについて一言、意見させていただきたかったんです」

 2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて、多くの外国人観光客が来日することが予想されることから、JIS改正に向けた検討が始まっており、石井さんも関心を寄せているそうです。

 「この機会に、ピクトグラムの大切さや役割を多くの方に知っていただきたいと思ったんです。話題になることで認知度が上がったのは確かです。そんな時だからこそ、それぞれのピクトグラムの目的を尊重していただけたら、うれしいです」と、石井さんは話します。

最終更新:9月7日(水)7時0分

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