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INORAN アルバム『Thank you』ツアーがスタート

エキサイトミュージック 9月5日(月)16時15分配信

INORANの全国ツアー『INORAN TOUR 2016-Thank you-』が、茨城・水戸LIGHT HOUSEからスタートした。

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8月24日リリースの新作『Thank you』を引っ下げて、全国9箇所で行われる本ツアー。この日、序盤のMCでINORANが「首を長くしてこの日が来るのを待っていました。この場所は前回のツアーの印象が強く残っているけど、今日はそれを超えようぜ !」と語っていたが、その言葉通り、ツアー初日とは思えないほどの熱を帯びた一体感で、バンドとオーディエンスがひとつになった。

このライブの前にINORANは、8月25日に香港、27日に上海、28日に台北とアジア・ツアーを行ったが、どの会場も大きな盛り上がりをみせ、その反応に確かな手応えを感じたようだ。そして、この日の白熱したライブ演奏が証明するように、バンドは今非常に良好な状態にある。

『Thank you』は、前作『BEAUTIFUL NOW』の音楽的要素をより掘り下げて完成した、姉妹作とも言える内容のアルバムだ。本作を制作するにあたってINORANは、『BEAUTIFUL NOW』で訪れた海外の同じ土地を旅して曲作りを敢行。新作のインタビューで、彼は「もう一度訪れたことで、最初はわからなかった“深い部分 " が見えた」と語っている。

ライブでも披露されたタイトル曲「Thank you」は、前作で打ち出した要素をさらに深化させた、アルバムを象徴する重要な楽曲である。アンサンブルはよりシンプルになり、世界観がより明確になっているのも特徴で、曲のメロディとINORANのボーカルとギターはさらに表現力を増している。

また、Muddy Apes の TAKA HIROSE(Ba)と DEAN TIDEY(Gt)が参加した「Wherever I go」のように、曲にリラックスしたムードが漂っているのも大きな特徴だ。そんな『Thank you』という、INORAN の“今”を克明に証明した懐の深い曲達が、ライブでどのような役割を果たすか非常に楽しみだったが、今回のライブを見て思ったのは、そのポテンシャルが“ケタ違い " だということ !

また、『Thank you』と『BEAUTIFUL NOW』という対となるアルバムの楽曲は驚くほどに相性が良く、「Rightaway」や「Get Laid」といったライブの定番人気曲を含め、セットリストは一切の淀みがなく、実に見応えのあるものだった。Yukio Murata(Gt)、u:zo(Ba)、Ryo Yamagata(Dr)という、INORAN が絶大な信頼を寄せるミュージシャンによるアンサンブルは、さらにその強固さを増している。

「might never see, might never reach」の躍動感溢れる力強いバンドサウンド、「Thank you」の INORAN と Murataによる色彩豊かなギターのコントラスト、「2Lime s」のRyoとu:zoのウネる心地良いグルーヴなど、どの曲もそれぞれ個性がしっかりと発揮されながらも非常に安定感があり、会場に響き渡る一音一音が本当に気持ち良い !

また、「Let It All Out」ではu:zoのホイッスルを合図に、会場の熱を加速させたり、コミカルなMCで会場を和ましたりと、持ち前のサービス精神を全面に発揮していた。

この日、ラストナンバーで会場から一際大きなシンガロングが起こった時、ふと「『Thank you』はリリースした時点でまだ50パーセント。これからツアーでみんなと曲を共有することで100パーセントになる」というINORANの言葉を思い出した。そう、今自分が観ているライブはまだツアーの“初日”でしかない。『Thank you』の曲達は、これからのツアーを経てさらにその輝きを増していく……。

ライブ終了後、「また必ず水戸に来るからな! Thank you good night!!」と、満員のオーディエンスに語りかけるINORANの嬉しそうな表情を見て、それが当初想像していたものよりも、遥かに大きなスケールに向かっていることを確信した。

9月29日、新木場 STUDIO COASTで行われるツアー最終日であり、恒例のバースデーライブ『B-DAY LIVE CODE929/2016』までに、どれだけ曲の勢いが増していくか今からとても楽しみだ。
(取材・文/細江高広)

最終更新:9月6日(火)15時45分

エキサイトミュージック