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【BOX】井上尚弥KOでV3!次戦でWBA王者コンセプシオンとの統一戦実現を目指す

スポーツ報知 9月5日(月)6時5分配信

◆プロボクシング ▽WBO世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)タイトルマッチ12回戦 〇井上尚弥(10回KO)ペッチバンボーン・ゴーキャットジム●(4日、神奈川県座間市・スカイアリーナ座間)

【写真】初回ダウンも判定で勝利した井上弟・拓真

 WBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(23)=大橋=が、手負いの状態ながら2試合ぶりのKO勝利で3度目の防衛に成功した。挑戦者の同級1位ペッチバンボーン・ゴーキャットジム(31)=タイ=に10回3分3秒KO勝ち。試合前に腰を痛めており万全の状態にほど遠かったが、KOで“怪物”ぶりを見せつけ、軽量級最強ローマン・ゴンサレス(29)=ニカラグア=とのビッグマッチへ前進した。井上尚の戦績は11勝(9KO)となった。

 “怪物”の本来の力は、鳴りを潜めた。2戦ぶりのKO勝利は果たしたが、ほとんど笑顔はなかった。井上尚は「家に帰ったら(父・真吾トレーナーから)お説教ですね。これではビッグマッチなんて言っていられない」と唇をかんだ。

 初回からボディーにパンチを集めてプレッシャーを与えるなど常に主導権は握ったが、なかなか決定打は出せなかった。「相手がガード一辺倒だったので」と4回からサウスポーにスイッチするなど、攻守のリズムに変化をつけた。右ストレートを被弾する場面もあったが、ここぞとみた10回にはギアを上げて連打の猛攻。最後は右ストレートで相手に10カウントを聞かせた。

 本調子ではない理由は、数々のアクシデントにあった。試合後、井上尚は「2~3週間前に腰を痛めた。疲労から来るものだと思う。腰がひねることができない状態」と明かした。陣営の大橋秀行会長(51)は「スパーリングができず、状態が下がっている中で試合を迎えてしまった。試合直前のミット打ちや1ラウンド目を見ていても、これは判定になると思った」と言うほどの状態だった。

 さらに試合中には5月のV2戦ほどではないが、右拳を少し痛めていたという。それでも倒しにいった姿勢に同会長は「足を使えばそのまま勝てる試合だったが倒しにいった。尚弥のプロ魂を見た。感動した」と脱帽。ある意味で“怪物”の力と意地を見せた。

 陣営は早ければ来春の米国進出を見据え、将来的には軽量級最強の“ロマゴン”とのビッグマッチも狙う。ロマゴンは世界4階級制覇を目指し、WBC世界スーパーフライ級王者クアドラス(帝拳、メキシコ)と同級タイトルマッチ(10日、米ロサンゼルス)を行う。大橋会長はリング上で「ロマゴンの試合に尚弥を連れて視察に行く。そこで交渉に入りたい」と宣言した。

 その前に次戦は、先月31日に河野公平(35)=ワタナベ=との王座統一戦に勝利したWBA世界スーパーフライ級王者コンセプシオン(パナマ)との統一戦を目指す方針。井上尚は「ビッグマッチに向けてもっともっと練習したい」と最後まで自らに厳しかったが、夢の対決を目指してまた歩みを進めていく。(三須 慶太)

最終更新:9月5日(月)9時18分

スポーツ報知