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医療健康産業、2兆円に倍増目指す 静岡県の新拠点開所 長泉

@S[アットエス] by 静岡新聞 9月5日(月)17時5分配信

 静岡県東部に医療健康産業の集積を図る県のファルマバレープロジェクトの新拠点「県医療健康産業研究開発センター」(長泉町)は5日、開所式を行い、事業をフル態勢でスタートした。隣接する県立静岡がんセンターや圏域の企業との連携を強め、2020年度の県内の医薬品・医療機器の合計生産額を現状から倍増させ2兆円を目指す。

 センターには富士宮市に工場を持つ医療機器大手のテルモ(東京都)と、自動車部品から医療分野に参入した東海部品工業(沼津市)が先行して入居。今月から中小10社が順次研究を始める。

 ファルマバレープロジェクトは構想スタートから15年。現在は3次戦略計画(11年度~20年度)中で、プロジェクトが関わる製品化の拡大や世界展開の取り組みを強化している成長発展期。本県の医薬品・医療機器の生産額は1兆円前後で、都道府県別で5年連続トップ。だが、成長分野の健康医療産業に力を入れる自治体も増え、地域間競争は激しさを増している。県は約36億円を投じた新拠点の開所を機に、新規参入と製品化加速の好循環をつくる戦略だ。

 新拠点は旧県立長泉高施設を活用。医療機器産業の開発を目指す企業が“顔が見える”敷地内に入居することで、企業同士の連携による新たな製品化構想などの相乗効果にも結び付けたい考え。「リーディングパートナー」のテルモは、地域企業への開発アドバイスなどを行う。

 プロジェクトの中核支援機関の県産業振興財団ファルマバレーセンターの専属コーディネーターが各企業の活動を伴走支援するほか、企業間のニーズのマッチングも積極的に働き掛ける。

 これまでのプロジェクトでは39社の新規参入、76件の医療機器や関連製品開発を実現した。20年度に向け、今後も年間10件程度の製品化を進めていく計画だ。県新産業集積課は「目標の生産額2兆円達成には、新拠点効果に加え、企業誘致など地域にいかに波及させられるかが鍵」としている。



 ■「世界展開につなげたい」 開所式で川勝知事

 「県医療健康産業研究開発センター」(愛称ファルマバレーセンター)の開所式で、川勝平太知事は「ファルマバレーセンターが“医療城下町”としてのスタートを迎えた。健康寿命伸長の拠点としてだけでなく医療機器、医薬品の研究開発を国産化し、世界展開にもつなげたい」と述べた。

 開所式には県、隣接する県立静岡がんセンター、入居企業の関係者ら約200人が出席した。川勝知事や県立静岡がんセンターの山口建総長らがテープカットを行い、センターの本格始動を祝った。

静岡新聞社

最終更新:9月5日(月)17時5分

@S[アットエス] by 静岡新聞