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KREVA主催『908 FESTIVAL 2016』大盛況で幕。レーベル移籍と新作リリース発表

M-ON!Press(エムオンプレス) 9/5(月) 17:49配信

9月3日=“クレサンの日”にKREVAが日本武道館にて毎年恒例のライブイベント『908 FESTIVAL 2016』を開催した。

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今年の『908 FES』にKREVAが招聘したアーティストは三浦大知、AKLO、Mummy-Dといった縁の深い先輩・後輩から、同イベント史上初のバンドアクトとなる赤い公園、ダンスアーティスト集団であるYOKOI from WRECKING CREW ORCHESTRA&EL SQUAD、芸人の渡辺直美、ミュージカルをメインに活躍している女優の綿引さやか、ラッパーのFU-JIと、過去最高にバラエティ豊かなラインナップとなった。

また、KREVAは昨年の『908 FES』から1年間、表立ったライブ活動を控えていただけに、武道館に集ったファンの期待感は例年以上に高かったように思う。そして、KREVAはいきなりその期待感を全面的に受け止めるかのようなやり方で『908 FES』の幕開けを飾ってみせた。

開演時間ジャストにオープニング映像がスタートし、柿崎洋一郎(key)、岡雄三(b)、近田潔人(g)、白根佳尚(ds)、熊井吾郎(DJ+MPC)という『908 FES』を全編にわたってサポートするスペシャルバンドのメンバーによる「intro 2016 ver」を経て、オーディエンスからの熱狂的な歓声を一身に浴びてステージに登場したKREVA。

「待たせたな、俺が帰ってきたぜ。2016『908 FES』一発目は俺の新曲からいかせてもらうぜ!」。そんな開幕宣言とともに新曲「神の領域」が放たれたのだが、この曲が完全にネクストレベルだった。「基準」を塗り替えるセルフボースティングといっていいだろう、性急なBPMで“神の領域”というフレーズを連呼するバースのフロウは攻撃的であり変幻自在で、思わず気圧されるような抜きん出たスキルを誇示する。それでいてフックの旋律は豊潤なメロウネスをたたえていて、これぞ他を寄せつけないKREVAの新領域、と感嘆する。スペイシーでサイケデリックな趣向の映像やスモーク、火柱といったステージ演出も迫力満点だ。

「今年の一番手、こいつも最後には神にも手が届くんじゃねえか!? って男を紹介するぜ。AKLO!」。KREVAからバトンを渡されたAKLOは、1曲目「McLaren」を皮切りに最新のUSヒップホップを完璧に体得したスタイルをもって、クールな緊張感に富んだパフォーマンスを展開。KREVAを迎えた「RGTO feat. KREVA」と「Catch Me If You Can feat. KREVA」ではトップランカー同士の交戦であり交歓といった様相でオーディンスを惹きつけた。AKLOブロックのラストナンバーは、Mummy-Dも交えての「サーフィン RMX feat. Mummy-D, KREVA」。過ぎ去りし夏の幻影に浸れるようなムードを表出させた。

続くアクトは、YOKOI from WRECKING CREW ORCHESTRA&EL SQUAD。蛍光素材のELワイヤーが施された電飾コスチュームを身にまとった彼らは、低音を強調したR&B~ベースミュージックのトラックが爆音で流れるなか、光と闇を駆使した新時代のパフォーマンスアートともいうべき寸分の狂いもないダンスアクションを見せつけた。彼らがステージから去ってもなかなか消えなかった客席のどよめきが、その衝撃度を物語っていた。

武道館が徐々に静寂に包まれるなか、ステージの下手に姿を現したのは、綿引さやか。彼女が歌ったのは、KREVAの新しい音楽劇「最高はひとつじゃない2016 SAKURA」でもカバーした「ひかり」だ。美しく凛とした歌声でオーディエンスを魅了した。

カラフルなポップナンバー「NOW ON AIR」からスタートした赤い公園のライブは、彼女たち自身が初めて武道館のステージに立ったというメモリアルな要素もあいまって、かなりフレッシュだった。フィリーソウルのフィーリングが香る「黄色い花」を挟んで、これが初の完全再現となる「TOKYO HARBER feat. KREVA」が披露された。赤い公園とKREVAが織り成したアーバンポップなサウンドスケープは、艶やかな心地よさを帯びて武道館を包み込んだ。

ステージに残ったKREVAは「俺が2016年に聴いたどの曲よりも記憶に残っている」と告げて、FU-JIの「マンボー」を紹介。ラテンハウス調のメロディアスなトラックでひたすらマンボーについて歌うというその曲の内容は、なるほど、確かにコミカルながら忘れがたいインパクトがあった。

インパクトといえば、続いて登場したその人がステージで見せた一挙手一投足はあまりに強烈なインパクトを誇っていた。そう、渡辺直美である。グラマラスすぎる体型、表情豊かすぎる顔芸、ダイナミックすぎるし切れ味も鋭すぎるダンスで、どこまでも独創的にビヨンセを形態模写する渡辺直美のパフォーマンス。それを目の当たりにしたオーディエンスは、爆笑しながら歓喜の声を上げた。

ともすれば渡辺直美のパフォーマンスが残した余韻に飲み込まれかねない状況で、1曲目の「I’m On Fire」から一瞬にして武道館の空気を自分のものにしてみせたのだから、さすがは三浦大知である。もちろん、KREVAはそのことも確信してこの出演順を組んだに違いない。磐石のスキルに裏打ちされたボーカルとダンスで、EDMやダブステップ、トラップなど最新のビートを取り入れたサウンドから王道のポップスまで、三浦大知の色に染め上げてみせる。バラードナンバー「ふれあうだけで」の1コーラスをアカペラで歌い上げたのも見事だった。

三浦大知ブロックが終了すると、場内が暗転。そこに現れたのはKREVAと三浦大知、さらにYOKOI from WRECKING CREW ORCHESTRA&EL SQUADだった。このスペシャルな組み合わせで実現した「全速力」は、世界水準を満たす革新的なライブパフォーマンスを提示するものだったといっても過言ではない。「全速力」を終えたKREVAは「ヤバくね!?」と興奮を隠さなかった。

トリを飾るのはもちろん、KREVAだ。1曲目の「王者の休日」を情感たっぷりに歌い終えると、KREVAはこう語った。「1年ぶりにここに帰ってきたぜ。だから今日は長くやらせてもらう。だが、しかし! しばらく俺がライブをしてないあいだに、やれRADWIMPSだ、やれONE OK ROCKだ、やれ三浦大知だって、俺のことを忘れてしまった人もいるかもしれないから、あらためて俺がどんなやつが、俺がどんな“基準”でライブをやっているかを教えてやらないといけねえな」間髪入れずに鳴らされたのは、もちろん「基準」だ。続く「ストロングスタイル」と合わせて、休日を終えた“絶対王者”のすごみをあらわにした。

「武道館のステージを今日初めて味わったアーティストがいっぱいいます。赤い公園、綿引さやか、渡辺直美ちゃんも初めてらしい。思い返せば、AKLOの初めての武道館も『908 FES』だったよな。いつか、みんなが自分で武道館でライブをするときに俺を呼んでくれたら、そんな幸せなことはありません。そんな夢をいち早くかなえてくれた男がいるんだよ。彼が初めてやった武道館ライブのときに、ほかに誰もゲストがいないなか、俺だけ呼んでくれたんだ。だから、そのときに彼と歌った曲を今日もここでやりたいと思います!」。いまやKREVAにとって“無二の盟友”となった男がふたたびステージに駆けつけ「蜃気楼 feat. 三浦大知」を躍動的かつ感動的に響かせた。

もちろん、ゲストとの共演はこれだけでは終わらない。「くればいいのに」で呼び込まれたのは、まさかの渡辺直美。ここで渡辺直美の力強い美声を伴った歌唱力が証明された。曲を終えステージを去ろうとする渡辺直美をKREVAが引き止めると、ふたりは「ひとりじゃないのよ」もコラボレーション。渡辺直美はラストブロックにおける「ファンキーグラマラス feat. Mummy-D」でも“リアルファンキーグラマラス”としてオチを担当。じつにレアである。ヒップホップは様々なジャンルやスタイルを包容し、あらたなるエンターテインメントを生み出す可能性に満ちた“万能音楽”である……今回の『908 FES』はそんなことを強く感じさせてくれた。

KREVAはすべての出演アーティストに感謝を表明しつつ「最終的にはやっぱりKREVAがいちばんいいと言わせたい!」とも口にした。実際にこの日のKREVAのライブは、まさにオーディエンス一人ひとりの一番になるための求心力をさらに高めていくような内容だった。ラストの「Na Na Na」で会場を一体にし、最後には全出演アーティストがステージに集結。本編は大団円を迎えた。

アンコール。KREVAはひとりでステージに立った。「最後はわがままを言って、バンドもなしで俺ひとりで出させてもらいました。今日は新曲で始まったんですけど、最後も新曲を聴いてもらいたいなと。最後にやって盛り上がるような曲ではないかもしれない。でも、今の俺の気持ちや現状をみんなに聴いてもらいたい。何回も言うけど、やっぱりKREVAの音楽が聴きたい、KREVAのライブに行きたいと思ってもらえるような男になるために頑張っていきます」。

もうひとつの新曲「居場所」は、まるでインディーズで発したソロアーティストとしての第一声「希望の炎」とメジャーデビューシングル「音色」が融合したような、KREVAが音楽表現に身を投じる理由を独白する“歌”だった。

そして、終演後のビジョンでKREVAが12年間在籍したポニーキャニオンからSPEEDSTAR RECORDSに移籍すること、2017年春にニューアルバム(タイトル未定)をリリースすること、アルバムのリリース後に全国ツアーを開催することが発表された。そう、ここからKREVAは、新章に向けてトップギアで走り出す。

TEXT BY 三宅正一(Q2)

<セットリスト>
M-1神の領域(KREVA)
M-2 McLaren(AKLO)
M-3 Outside the Frame(AKLO)
M-4 RGTO feat.KREVA(AKLO+KREVA)
M-5 Catch Me If You Can feat.KREVA(AKLO+KREVA)
M-6 サーフィン RMX feat.Mummy-D、KREVA(AKLO+Mummy-D、KREVA)
M-7 908FES SPECIAL ver(YOKOI+EL SQUAD)
M-8 ひかり(綿引さやか)
M-9 NOW ON AIR(赤い公園)
M-10 黄色い花(赤い公園)
M-11 TOKYO HARBER feat.KREVA(赤い公園+KREVA)
M-12 マンボウ(FU-JI)
M-13 CRAZY IN LOVE(渡辺直美)
M-14 I’m On Fire(三浦大知)
M-15 Right Now RMX(三浦大知)
M-16 music(三浦大知)
M-17 ふれあうだけで(三浦大知)
M-18 SING OUT LOUD(三浦大知)
M-19 Cry & Fight(三浦大知)
M-20 全速力(YOKOI+EL SQUAD+三浦大知+KREVA)
M-21 intro2016ver
M-22 王者の休日(KREVA)
M-23 基準(KREVA)
M-24 ストロングスタイル(KREVA)
M-25 トランキライザー(KREVA)
M-26 蜃気楼feat..三浦大知(KREVA+三浦大知)
M-27 くればいいのにfeat.渡辺直美(KREVA+渡辺直美)
M-28 ひとりじゃないのよfeat.渡辺直美(KREVA+渡辺直美)
M-29 音色(KREVA)
M-30 C’mon,Let’s go(KREVA)
M-31 ファンキーグラマラスfeat.Mummy-D、渡辺直美(KREVA+Mummy-D、渡辺直美)
M-32 パーティーはIZUKO? (KREVA)
M-33 Na Na Na(出演者全員)
EN 居場所(KREVA)

ライブ情報
KREVA in Billboard Live
09/08(木) 東京・Billboard Live TOKYO
09/09(金) 東京・Billboard Live TOKYO

KREVA OFFICIAL WEBSITE
http://www.kreva.biz/

最終更新:9/5(月) 17:49

M-ON!Press(エムオンプレス)