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ドル103円前半、日銀総裁発言受け9月緩和観測が後退

ロイター 9月5日(月)15時34分配信

[東京 5日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、2日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル安/円高の103円前半。ドルは朝方104.14円の高値を付けた後、軟調気味に推移し、正午前に伝わった黒田日銀総裁のコメントを挟んで、103円半ばに下落。その後、ロンドン勢の参加に伴い103円前半まで下落した。

黒田総裁は都内で講演し、金融政策で意識すべきなのは、限界ではなくコストとベネフィットの比較であるとの見解を示した。

また、イールドカーブ全体の低下は、預貸利ざやの縮小をもたらし収益にマイナスとしながらも、収益の金融機関体力への影響は累積的なものであり、政策継続期間によって変わり得ると指摘。

さらに、保険や年金の運用利回り低下などは、マクロ経済への影響は大きくないが、マインド面から経済に悪影響を及ぼす可能性があるとした。

市場では「日銀が9月の決定会合で、総括をしたうえで、何らかの追加緩和を実施するとの期待はまだ残っている。ただ、総裁のきょうの発言からは具体的なイメージがわかなかったので、ドル売りにつながった」(FX会社)との声や「緩和に対する強い姿勢が見えず、全体的に弱気なトーンになっている」、「具体的な政策が見えない」(国内銀)との指摘が聞かれ、ドル売り/円買い材料として認識されている。

黒田総裁は、また、金融政策の限界には距離を置いていると指摘。マイナス金利について、貸し出し・社債金利が低下し顕著な効果を発揮しているとしたほか、流動性や金融機関収益にも影響があるとの認識を示し、マイナス金利の効果と影響の検証が必要だとした。量・質・金利の各次元の拡大は十分可能だとし、それ以外のアイデアも議論から外すべきでないとした。

この日は、商業決済の集中する五・十日に当たり、仲値公示を挟んで一時104.05円に値を持ち直したが、仲値を通過すると再び上値が重くなった。「ザラ場では輸出企業のドル売りが散見された」(国内金融機関)との声が聞かれた。また、104円付近への戻りは約1カ月ぶりのためイベント通過後は利益確定売りも出やすいとの指摘もでていた。

ドル/円<JPY=>  ユーロ/ドル<EUR=>  ユーロ/円<EURJPY=>

午後3時現在 103.34/36 1.1176/80 115.50/54

午前9時現在 103.93/95 1.1156/60 115.95/99

NY午後5時 104.02/05 1.1152/58 115.94/98

(為替マーケット・チーム)

最終更新:9月5日(月)15時34分

ロイター