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LINEが格安スマホ事業開始、SNSデータ通信無料で差別化

ロイター 9月5日(月)16時38分配信

[東京 5日 ロイター] - LINE<3938.T>は5日、格安スマートフォン(スマホ)事業を始めると発表した。無料対話アプリ「LINE」のデータ通信料がかからないプランを月額500円から提供する。

格安スマホは参入が相次いだことで過当競争に陥っているが、国内で事実上インフラ化しているLINEのデータ通信料を無料とすることで、他社との差別化を図る。

きょうから2万契約を先行販売し、10月1日から本格的に開始する。回線はNTTドコモ<9437.T>の回線を利用。プランは月額500円からの「LINEフリープラン」(データ容量1ギガバイト付)と、同1110円からの「コミュニケーションフリープラン」(同3ギガバイト付)の2タイプを用意した。コミュニケーションフリープランはLINEに加え、ツイッターとフェイスブックの主要機能もデータ通信量にカウントしない。データ容量は3、5、7、10ギガバイトから選べる。

会見した舛田淳取締役は「(現在の他社サービスは)料金と利用者のニーズの間にギャップがある」と述べ、LINEが参入することでスマホの普及を後押ししたいと意欲を示した。

MM総研によると、スマホ普及率は昨年9月時点で56.9%と、まだ半分強にとどまっている。スマホが伸び悩めば、LINEの収益拡大の足かせになる可能性もある。

<カウントフリーと通信の秘密>

特定のサービスのデータ通信料を無料とするカウントフリーサービスは「ネットワークの中立性」と「通信の秘密」の観点で議論されることが多い。

ネットワークの中立性では、通信事業者が特定のサービスを優遇すれば、同種のサービスが同じ土俵で戦えなくなり、長い目で見れば事業者の寡占化につながり消費者は不利益を受けかねないといった問題で、米国では2014年に大論争となった。

通信の秘密は、無料対象のアプリかどうかを判別する際に通信の秘密を侵害しているのではないかという問題で、利用者の同意があれば回避できる。

LINEモバイルの嘉戸彩乃社長は会見で「(識別方法等を)利用規約に包括的に入れるよりも、あえて申し込み時に個別具体的に明確に同意をいただくことでカウントフリーサービスを提供する。同意をいただいた方のみ申し込みに進めるようにすることでユーザー保護を図る」と語った。

*内容を追加します。

(志田義寧)

最終更新:9月5日(月)18時44分

ロイター