ここから本文です

Y!mobile対抗の「イチキュッパ」「イチパッパ」 購入済み端末に対する端末保証も登場――2016年6月・7月音声通話編

ITmedia Mobile 9月5日(月)21時27分配信

 MVNO(仮想移動体通信事業者)が提供する、いわゆる「格安SIM」を主にサービス面から定点観測する本連載。2016年4月・5月の音声通話編では、DTI SIMにおける端末レンタルサービスと細工無しの通話準定額や複数のMVNOによる店頭・訪問サポートの拡充など注目した。

【手持ちの端末や中古端末の保証も登場】

 2016年6月・7月の音声通話編では、分かりやすい月額料金の音声対応プランや、郵便局でのMVNOサービスの取次販売、中古端末や別途購入した端末に対する保証サービスの拡充などに注目したい。

(記事中の料金は、特記のない限り税別。2016年7月31日までの情報をもとに掲載)

●Y!mobile対抗プランを出すMVNO

 大手キャリアの携帯電話料金は、国内通話定額の音声プランとパケット(データ)パックを組み合わせる料金体系になってから割高感が強い。

 そんな中、大手の一角であるソフトバンクが「Y!mobile(ワイモバイル)」ブランドで「ワンキュッパ割」を強力に訴求している。新規契約から1年間、2GBのデータ通信量と10分間・月300回までの国内通話準定額込みで1980円という分かりやすい価格設定から人気を博しているという。実際、筆者も携帯電話やスマホに詳しくない複数の人から「Y!mobileってどうなの?」という質問を受けたぐらいだ。

※掲載当初、ワンキュッパ割の期間を「2年間」としていましたが、正しくは1年間です。お詫びして訂正いたします(9月6日8時15分)

 これに対抗するためか、MVNOでもキリの良い料金体系の音声SIMを投入する動きが見られた。

 UQコミュニケーションズと沖縄バリューイネイブラー(現・UQモバイル沖縄)は「UQ mobile」のぴったりプランに「イチキュッパ割」という新たな割引を導入した。契約から13カ月間限定だが、「スマトク割」と組み合わせると月額ワンキュッパならぬイチキュッパ(1980円)で使えるようになる。

 スマトク割対象者は、契約から25カ月間のデータ通信量と無料通話分が2倍になる「データ増量キャンペーン」(現「W増量」)も合わせて対象となる。まさしく、正攻法でY!mobileに対抗するためのプランといえる。

 楽天の「楽天モバイル」では、パッケージ型料金プラン「コミコミプラン」が追加された。通話SIM、スマートフォンと「楽天でんわ」(楽天コミュニケーションズ提供)の「5分かけ放題オプション」をセットにしたもので、スマホによって料金とデータ容量が変わる仕組みとなっている。 最安値となる「ZTE BLADE E01」を購入した場合、契約1年目は月額「イチパッパ」(1880円)で使える。

 ただし、これらのY!mobileに対抗したと思われるプランには難点もある。UQ mobileの場合は先述の通り2つの割引を組み合わせており、それぞれの割引期間が異なっている。さらに、au(KDDIと沖縄バリューイネイブラー)あるいはau回線を使うMVNOサービスからのMNPの場合は「スマトク割」(とそれに付帯する「W増量」)は対象外となる。また、楽天モバイルの場合は契約から「1年目」「2年目」「3年目以降」で料金が変化し、特に2年目の料金の割高感は非常に大きい。「シンプルに安い(おトク)」は、やはり難しいのだろうか……?

●郵便局にIIJmioの端末セットのカタログが登場

 郵便局に行くと、「ふるさと会(頒布会)」の産地直送品を始めとする 取次販売のカタログをよく見かける。以前はドコモ、au、ソフトバンクの携帯電話の取次販売カタログもあったが、見かけなくなった。

 その間隙(かんげき)を縫って、というわけではなさそうだが、インターネットイニシアティブ(IIJ)が、IIJmioの音声SIMと端末をセットにして東海地方(愛知県・三重県・岐阜県・静岡県)の郵便局で取次販売を開始した。

 MNP時の不便さから始まったMVNOサービスの販路拡大。現在は家電量販店を中心に店頭でも契約(購入)しやすくなったが、それでもスマホを新たに買おうと検討している全ての人にリーチできているかというとそうでもない。IIJや2016年2月編で取り上げた楽天モバイルのように、自ら積極的に新たな販路を開拓する動きは、これからも続きそうだ。

●中古端末・手持ち端末に対する保証(補償)の充実

 複数の調査機関のレポートによると、昨今のMVNOサービスは新規契約に占める音声プランの比率が高まっているという。また、音声プランの契約者の多くは新品のSIMロックフリースマホを買っている報告もある。

 一方で、手持ちの大手キャリアのスマホをそのまま使ったり、中古スマホを買って使ったりする人もそれなりにいる。そのようなユーザーに焦点を当てた保証(補償)サービスが、エコノミカルの「ロケットモバイル」とビッグローブの「BIGLOBE LTE・3G(BIGLOBE SIM)」に登場した。

 両者ともに月額料金は500円で、修理代金の補償や端末破損時の交換品提供を年間2回まで受けることができる。ただし、ロケットモバイルはSIMカードの新規契約時のみ加入可能で、既存契約への追加や解約後の再契約はできない。BIGLOBE LTE・3Gでは既存契約にも追加できるが、対象端末はAndroidのみとなっている。

 キャリアあるいはメーカーによる保証が切れたとしても、保証(補償)を受けられるサービスは、安心感を高める意味で非常にありがたい。他のMVNOも追随してほしいところだが、どうなるだろうか。

●U-mobileにY!mobile回線利用の「SUPER」プラン登場 ドコモプランもMVNE変更

 U-NEXTの「U-mobile」はドコモ回線を利用するMVNOサービスとして知られている。このサービスにおいて、2つの見逃せない動きがあった。

 1つは「U-mobile SUPER」という新サービスの登場だ。10分以内の国内音声通話が月300回まで追加料金なし(無料)で使えることが大きな特徴だ。

 発表当初はどこの大手キャリア回線を利用するのかという情報を公表していなかったが、後日公開された公式サイトの記載からY!mobile回線を利用したMVNOサービスであることが判明した。もっとも、「10分以内の国内音声通話が月300回まで無料」という特徴や、料金プランのラインアップや料金設定がY!mobileの「スマホプラン」と同じであることからある程度は予想できたことだが……。

 もう1つは「U-mobile PREMIUM」という新サービスの登場だ。こちらは従来の「U-mobile」のLTE使い放題/LTE使い放題2プランを置き換えるドコモ回線を利用するサービスで、IIJをMVNE(MVNOを支援する事業者)とすることが大きな特徴だ。

 これにより、U-NEXTはU-mobile(MVNEはフリービット)、U-mobile PREMIUM、U-mobile SUPERの3つの音声通話対応MVNOサービスを用意したことになる。「音声通話をたくさんする人はSUPER」「データ通信をたくさんする人はPREMIUM」「それ以外の人は無印」というすみ分けをしていくものと思われるが、これだけたくさんサービスがあると、これから契約しようとする人にはかえって分かりづらいのではないかという疑問も残る。さらに、販売で相互協力することになったスマートモバイルコミュニケーションズの「スマモバ」も含めると、さらに混迷を極める予感すらする。U-NEXTは今後、MVNO事業をどのように進めていくのか、注目したい。

●まとめ(新情報は赤線)

・ソネットの「0 SIM」は、月間500MB未満のデータ利用なら、最安値の月額700円(+ユニバーサルサービス料金)で維持可能
・通信速度制限つきプランでは、月額1140円の「DMM mobile」ライトプランが最安値(データ通信速度は常時200kbps)
・通信速度制限なしの固定容量プランのうち、1GB・3GBプランでは「DTI SIM」が、2GB、8GB、20GBプランでは「イオンモバイル」と「DMM mobile」が、それ以外の容量ではイオンモバイルかDMM mobileの各プランが最安値
・エコノミカルの「ロケットモバイル」が音声プランを追加。神プランで月額948円から
・U-NEXTがY!mobile回線を利用する「U-mobile SUPER」を開始。料金はY!mobileの「スマホプラン」に準ずる設定
・U-mobileの「U-mobile PREMIUM 通話プラスプラン」なら、月額2980円でLTE通信が使い放題(ただし1年契約)

基本情報から価格比較まで――格安SIMの情報はここでチェック!→「SIM LABO」

最終更新:9月6日(火)18時3分

ITmedia Mobile

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

暗闇で光るサメと驚くほど美しい海洋生物たち
波のほんの数メートル下で、海洋生物学者であり、ナショナルジオグラフィックのエクスプローラーかつ写真家のデビッド・グルーバーは、素晴らしいものを発見しました。海の薄暗い青い光の中で様々な色の蛍光を発する驚くべき新しい海洋生物たちです。彼と一緒に生体蛍光のサメ、タツノオトシゴ、ウミガメ、その他の海洋生物を探し求める旅に出て、この光る生物たちがどのように私たちの脳への新たな理解を明らかにしたのかを探りましょう。[new]