ここから本文です

「犬は左、人は右側通行」では危険? もとは軍用犬のルールだった?!

sippo 9月5日(月)12時5分配信

 犬の散歩は飼い主の左側につけて歩かせるのが基本。訓練士にそう教わりましたが、「歩行者は道の右側を歩くから、車道側になる犬が危険ではないか」と読者からお便りがきました。どう考えたらいいのでしょうか。

【写真特集】りりしくない柴犬、なぜか大人気

 飼い主が自分の左側に犬をつけて歩くと、犬が車道側にならないよう、自然と道路の左に寄って散歩することになる。実際、街中ではそんな姿が目立つ。でも一方で、歩行者は右側を歩くという道路交通法上の規定がある。

 つまり、寄せられた疑問は、突き詰めれば「犬は左側」と「歩行者は右側通行」という二つの原則は並び立ちにくいのでは、ということだ。

 そもそも、犬を基本的に左側につけて歩くよう指導されるのはなぜなのだろうか。犬の訓練士を育てる「日本訓練士養成学校」(埼玉県ふじみ野市)を訪ねた。

 教頭の藤井聡さん(62)がそのルーツを説明してくれた。「犬は西洋で警察犬や軍用犬として使われてきました。そのとき、人は右側に銃を持って行動するので、犬は左。左横にぴったりついて歩く訓練が徹底しておこなわれてきたんです」

 西洋のこの訓練法が日本に伝わり、日本でも警察犬などは左側について歩く訓練をしてきた。

 また、血統書を発行する愛犬団体「一般社団法人ジャパンケネルクラブ」などの訓練競技会には、犬が人に従って左側を歩くという課目があり、その訓練を重ねる。訓練士はこれに沿って一般の飼い主にも教えることが多く、「犬は人の左」が広まった。

 ただ、飼い犬の多くは競技会に出ることのない家庭犬。「散歩するときは飼い主の右でも左でも、状況に応じて安全に歩ければいいのです」と藤井さん。小さいときから、どちらでも歩けるようにしておくのが理想的だ。そうすれば、向こうから来る歩行者とすれ違うとき、迷惑にならない方を歩ける。

 ジャパンケネルクラブの広報、金井康枝さん(51)は「車道とは反対側に犬を歩かせ、リードを短く持ってうろうろさせないよう配慮するといい」とアドバイスする。

sippo(朝日新聞社)

最終更新:9月5日(月)12時5分

sippo