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「民主主義は学びとるもの」 海賊党の欧州議員に聞く「液体民主主義」の可能性

BuzzFeed Japan 9/5(月) 16:30配信

「海賊」と聞いて、どんなイメージを持つだろうか。

暴力を背景に金品を奪う、海の荒くれ者。もしくは宝物を探して冒険するロマンあふれる集団というイメージだろうか。

模倣品や偽物を「海賊版」と呼ぶこともある。いずれの言葉にも「非合法行為」という意味が含まれている。

そんな「海賊」の名を冠した政党がある。2006年1月にスウェーデンで産声をあげた海賊党(Pirate party)だ。

ヨーロッパで海賊党の躍進は著しい。発祥地のスウェーデンだけでなく、ドイツ、オーストリア、チェコ、スペインと各地に海賊党がある。

今では世界60カ国以上に活動の範囲が広がっている。ドイツやスペインなど、地方議会で議席を獲得した国もあれば、日本のように政治団体として立ち上がっただけのレベルにとどまっている国もある。

怪しい政党名とは対照的に、デジタル時代における著作権のあり方や行政の透明性向上など、掲げる政策は真摯で幅広い。

海賊党で唯一の欧州議会議員ジュリア・レダさんの来日を機に、BuzzFeed Newsは海賊党と民主主義の可能性について聞いた。【BuzzFeed Japan / Kantaro Suzuki】

海賊党が掲げる「民主主義」

海賊党は、ファイル共有ソフトが著作権法に反したとして開発者のスウェーデン人プログラマーが逮捕されたことをきっかけに誕生した。

現行の著作権法に反する模造品は「海賊版」と呼ばれている。デジタル時代にあった著作権法の見直しを求める党の立場を比喩的に表現し、「海賊党」と名付けられた。

著作権法の改正やファイル共有ソフトの合法化などを目指したスウェーデン海賊党の勢いは、ドイツにも波及。スウェーデン海賊党誕生から8か月後、ドイツでも海賊党が設立された。

2009年の欧州議会選挙ではスウェーデン海賊党が2議席を獲得。2014年の選挙では、スウェーデンの議員が落選したものの、ドイツ海賊党のレダさんが当選した。

海賊党の提言の中でも、注目を集めたのが「液体民主主義(リキッド・デモクラシー)」。市民の政治参加を促進する新しい思想だ。

液体民主主義とは何か。なぜ、それが必要と考えるのか。

海賊党は「間接民主主義では住民の意思が政策に反映されにくい」と主張する。

かといって、すべての政策決定を一つずつ全員参加で決める直接民主主義は、現実的ではない。

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最終更新:9/5(月) 19:16

BuzzFeed Japan