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世界の商業宇宙開発最前線 国際宇宙開発カンファレンス2016~マーズワンの候補者が火星への挑戦語った~

sorae.jp 9/5(月) 18:01配信

大貫美鈴の現地レポート第3回 宇宙を目指すプエルトリコ

ナショナル・スペース・ソサエティ(NSS)が主催する国際宇宙開発カンファレンス(ISDC)、35回目の今年はカリブ海の島、プエルトリコで開催された。NSSは人類の宇宙への活動領域拡大や宇宙資源利用を目指し、政府や民間の宇宙活動をグラスルーツで盛り立てている組織、ISDCは毎年5月に米国各地(2015年は例外的にトロント)で開催される1000人規模のカンファレンスである。中高生プログラムも充実、インドをはじめ多くの学生が参加している。

今年の開催地となったアメリカ自治領プエルトリコは観光業のイメージが強いが、実は産業の約半分は製造業。税制の優遇措置などの政策で経済開発を推進、IT、バイオ、製薬などに加え航空防衛産業の誘致を行っており、航空・防衛・宇宙クラスターの結束も堅い。

月COTSで火星へ

NASAエイムズからは、月COTS((Lunar Commercial Orbital Transfer Service)で火星を目指す発表。COTSは国際宇宙ステーションの貨物便を民間からのサービスとして調達する商業軌道輸送サービス(Commercial Orbital Transportation Service)。PPP(官民連携)のもと宇宙ベンチャーを含む民間に門戸を開き、競争原理を取り入れた商業宇宙開発の代表名詞になっている。シリコンバレーの投資顧問がNASAに導入、NASAは民間の1顧客としてサービスを購入するというパラダイムシフトに繋がった。シスルナ(月近傍)や月面開発でもこの方法を取り入れて、民間のサービスで、国際協力のもと月の資源を利用して、まずは月を開発、最終的には火星を目指す。NASA本部でも昨年7月に、従来見積もりの10%の予算で10年以内に実現する月面開発Evolvable Lunar Architecture (ELA)を発表、民間企業の競争原理を取り入れた官民連携で進める提案を行っている。

今年4月、NASAエイムズとスペースXは、2018年に打ち上げる無人のレッドドラゴンの火星着陸ミッションで火星EDL(火星大気圏突入・降下・着陸)のデータシェアを行うことを発表した。

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最終更新:9/9(金) 17:31

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