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“ラスト・アルバム”!? ゼインとの意表を突いたコラボも話題のM.I.A.による『エイム』(Album Review)

Billboard Japan 9月5日(月)11時20分配信

 「最後のアルバムになる」と発表し、話題をよんでいるM.I.A.のおよそ3年ぶり、通算5枚目となるアルバム『エイム』が、2016年9月9日(日本盤は9月23日)にリリースされる。

 2005年、アルバム『アルラ』でデビュー。当初、斬新過ぎて大衆的には受け入れられなかったが、一部マニアの間で大絶賛され、徐々に人気が拡散し、ブレイクを果たす。本作には、ジャスティン・ビーバーとのコラボなどで、ここ最近一気に知名度を高めたプロデューサー、ディプロが参加していて、10年の時を経て彼らにようやく時代が追いついたという印象を受ける。

 2013年11月にリリースした4thアルバム『マタンギ』から3年ぶりとなる本作には、そのディプロや、ディプロのパートナーでもあるスクリレックス、ボルチモア出身のラッパー/プロデューサーのブラックスターや、マライア・キャリーやジェイ・Z、ブリトニー・スピアーズといった大御所の作品にも参加している、ヒット・ボーイ等が参加している。

 アルバムからは、すでに5曲のシングルがリリースされていて、冒頭の「ボーダーズ」や2曲目の「ゴー・オフ」が、フランスなどヨーロッパを中心にヒットしている。どちらもM.I.A.らしさが全面に出た、エレクトロ・ポップに仕上がっていて、一度聴いたら頭の中をループするような中毒性がある。

 ディプロが手掛けた「バード・ソング」は、お得意のレゲエやダンスホールのテイストを取り入れた、最新のダンスミュージック。ジャック・U(スクリレックス&ディプロ)のヒット曲「ホウェア・アー・ユー・ナウ」にハマった方なら、間違いなくヒットするナンバーだ。

 また、9月1日にオーディオ・ビデオが公開されたばかりの新曲「フリーダム」には、元ワン・ダイレクションのゼインがゲストとして参加していて、フックで聴かせる彼のセクシーなヴォーカル・ワークが映える、M.I.A.の楽曲としては珍しいタイプの、オルタナティブ系R&Bトラックに仕上がっている。

 「他にしたいことがあるし、少し休みたい」と話している彼女だが、本作を聴くかぎりは、このアルバムでアーティストとしての活動が終わるとは思えない。おそらく、充電期間を経て数年後、必ず帰ってくるだろう。

Text:本家一成

◎リリース情報
『エイム』
M.I.A.
2016/09/23 RELEASE
2,700円(tax incl.)

最終更新:9月5日(月)11時20分

Billboard Japan