ここから本文です

あの世のお金、燃やしすぎ? 台湾政府、大気汚染を懸念

沖縄タイムス 9月5日(月)18時30分配信

 【松田良孝通信員】沖縄と同様、伝統的な行事を旧暦で行う台湾では、旧7月に当たる8月3日から31日までの間、「普渡(プドゥ)」と呼ばれる旧盆の行事が各地で行われている。普渡では、ウチカビ(あの世のお金)に当たる「紙銭」や線香をふんだんに燃やすのが通例。台湾政府は大気汚染につながるとして量を少なめにするよう呼び掛けているが、27日から28日にかけて中部の彰化県田中鎮で行われた普渡では集まった人たちが惜しみなく燃やして煙にする姿が見られた。

 台湾では各地に道教の寺院に当たる廟(びょう)があり、旧7月には付近の住民や里帰りした人たちが普渡を行う。

 田中鎮の農村部にある旨臨宮では27日午後から28日にかけて、マイクを使った大音量の法要や供養にやってきた人がシャーマンの「タンキー」から神意を聞く儀式など、複数の祭祀(さいし)が同時に進行。境内には供え物がずらりと並んだ。

 台湾政府行政院環境保護署(環境省に相当)は、1年間に燃やされる紙銭の量を24万トン、線香を3千トンとはじき、自動車2万台が1年間に出す排ガスと同じと訴える。

 紙銭や線香を大量に燃やすと、微小粒子状物質PM2・5などの増加で大気汚染が生じかねないと懸念。約30秒のPR動画も2本リリースし「神様を拝むだけでなく、環境のことも考えて」と呼び掛ける。

 石垣島から里帰りして旨臨宮の普渡に参加した曽根春子さん(75)=石垣市平得=は「紙銭は亡くなった人のためのお金。いっぱい燃やせば亡くなった人がお金持ちになり、幸せになる。(大気汚染への懸念は)田舎なら大丈夫。都市部では問題があるかもしれないが」と話していた。

最終更新:9月7日(水)19時45分

沖縄タイムス