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地酒で「石文化」発信 小松・東酒造、遺産認定の石蔵で熟成

北國新聞社 9/5(月) 2:33配信

 小松市野田町の東酒造は、日本遺産に認定された「小松の石文化」の構成資源の一つでもある同社の石蔵で熟成した日本酒を開発した。昨年秋に同市内で初めて収穫に成功した高級酒米「山田錦」を使うなど、「小松らしい酒」にこだわり、地元の魅力発信に一役買っている。

 開発した「神泉(しんせん) 特別純米」は、今月から発売を始めた。冬に仕込んだ酒を3月に瓶詰めし、石蔵で半年間寝かせた。蔵は、地元の観音下(かながそ)石を積み上げて昭和20年代に建てられたとされ、2009年には国の登録有形文化財にもなっている。東祐輔社長は「湿度が高く、温度差が少ない蔵の中でじっくり熟成することで、角がとれた、まろやかな口当たりに仕上がった」と満足げに話した。

 東社長によると、原料の「山田錦」は、全国の酒蔵の多くが兵庫県産を使っている。種もみが少なく、栽培が難しいため石川県内ではこれまで、わずかしか生産されてこなかったが、東酒造では3年前から地元農家と共同で栽培技術を研究し、昨年秋、小松産の収穫にこぎつけた。

 瓶のラベルは観音下石をイメージした黄色で、商品ケースには安宅町から眺める白山を描いた。東社長は「小松でしかできない酒造りの物語も伝えながら、石文化のPRにもつなげていきたい」と力を込めた。

北國新聞社

最終更新:9/5(月) 2:33

北國新聞社