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バーナンキ氏を想起、ドラギECB総裁は8日にもQE第3弾発表か

Bloomberg 9月5日(月)10時8分配信

作戦が当初成功しなければ延長し、それから再延長すればよい。

ユーロ圏のインフレ率がゼロ%付近で推移するようになって2年近く。現在は英国の欧州連合(EU)離脱騒ぎで域内の景気回復が脅かされている。このためエコノミストらは欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が量的緩和(QE)の期間を再び延長する公算が非常に大きいとみている。QEは2017年3月に終了予定で、目標額は1兆7000億ユーロ(約197兆円)。これが延長・拡大されることになる。

そのような決定を見込むエコノミストの割合はブルームバーグ調査参加者の80%超。購入証券が底をつく状態を回避するためECBが購入に関する規則を微調整するとみるエコノミストも同程度いる。ECBが定例政策委員会をフランクフルトで開く8日にそのような決定があると回答した調査参加者は半数近くで、残る参加者のほぼ全員が10月ないし12月の会合で発表があると予想した。

ドラギ総裁の状況は、12年にバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長(当時)が置かれた立場を思い起こさせる。同議長はQE第3弾を発表し、必要なだけ継続すると約束した。ECBのドラギ総裁はインフレに持続的な調整が見られるまで緩和を続けると繰り返しているが、物価のそうした改善にはあと6カ月以上かかる兆候が出ている。

デカバンクのエコノミスト、クリスチャン・トートマン氏は「金融刺激を引き揚げる条件は来年3月には整わない公算が大きい」とし、「決定を先送りする意味はない」と述べた。

ユーロ圏の8月のインフレ率は0.2%と、7月と同水準。コアインフレ率は低下した。ECBは8日の会合で経済の最新見通しも発表するが、四半期ごとに更新される見通しはこれまでも政策変更を裏付けることが多かった。

ECBの資産購入が増えれば、買う対象が不足していくリスクが高まる。このため、QEを延長する場合は購入に関する規則をECBが調整するのはまず避けられない、とエコノミストらは予想。調査によると、購入対象銘柄の割合上限を引き上げる可能性があるほか、利回りが中銀預金金利を下回っている債券は対象外とするルールの撤廃も候補に挙がった。各国中銀の購入をそれぞれの国の国内総生産(GDP)に連関させる規則から離れる可能性を指摘する声も少数派ながらあった。

原題:Draghi Nears His QE3 as ECB Seen Relying on Ever-More Stimulus(抜粋)

Andre Tartar, Jeff Black

最終更新:9月5日(月)10時8分

Bloomberg