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反中の香港「雨傘運動」指導者たち、立法会で議席獲得

BBC News 9月5日(月)15時40分配信

香港で4日、議会にあたる立法会(定数70)の選挙の投開票があり、反中活動の新世代リーダーたちが議席を獲得した。2014年の民主化デモ「雨傘運動」の学生指導者のひとり、羅冠聰(英語名ネイサン・ロー)さん(23)もそのひとりだ。香港の若い民主化指導者たちが、政界で実際に権力を獲得するのはこれが初めてだが、中国政府寄りの「親中派」議員が多数を占める情勢は変わらないもようだ。

ローさんは結果について驚いた様子で、人々は「変化を求めていた」と語った。

中国政府からの反応は出てない。

有権者380万人のうち、投票率は58%と記録的な高水準となり、2008年の45.2%を大きく上回った。投票数の多さから開票作業が遅れ、すべての結果が明らかになるのは5日夕以降になる見通し。

AFP通信によるとローさんは、「香港の人たちは本当に変化を求めていたと思う。若い者は未来について危機感を抱いている」と話した。

ローさんたち学生指導者は今年4月、新党「デモシスト」を結成し、香港の「民主自決」を公約として掲げた。

中選挙区の香港島選挙区から出馬しているローさんは得票数2位となった。

「雨傘運動」を機に結党し、より急進的に中国からの独立を求める「本土派」の「青年新政」からも、候補2人当選の見通し。

結果は香港に変化をもたらすのか

ローさんは民主派の議員が「(中国)共産党に対抗するため団結しなくてはならない」と語った。

ローさんらにとって重要なのは、民主派の議員は議席の3分の1を占めるとみられることで、その場合は主要な法案や公的支出の阻止が可能になる。

さらに、より急進的な香港の自決権を訴える勢力が少なくとも6議席を獲得する見通し。

今回の選挙に関する、中国政府の正式なコメントは現時点で出ていない。

しかし、香港基本法や中国本土関連を担当する譚志源(レイモンド・タム)局長は、「(急進派の)彼らをより中道に近づける」ため最前の努力をすると表明した。

親中派のエリザベス・クアット議員は、「独立は全く現実的でない」とし、「これが彼らの主目的でないことを願う」と述べた。

2014年の「雨傘運動」以来、香港で選挙が行われるのは初めて。「雨傘運動」では、中国政府が香港返還時の「一国二制度」の約束をたがえて、香港政治への介入を強めていると抗議する若者を中心に、雨傘を持つ人たちが主要道路を占拠した。しかしこれに対して中国政府は、香港政治への介入を否定し、抗議運動への譲歩を拒否した。

立法会の議員70人は、香港の法律や予算を成立させるが、地域別の直接普通選挙で選ばれるのは35議席のみ。ほかに30議席は29職能団体から選ばれる。さらに、特別な5議席が香港全体から選ばれる。

立法会選挙は行政長官を選ばないが、結果次第では中国が梁振英行政長官を1期だけで交代させる可能性もあると多くの専門家はみている。

(英語記事 Hong Kong election: Anti-China activists set to take LegCo seats)

(c) BBC News

最終更新:9月6日(火)12時26分

BBC News