ここから本文です

ハリル監督、2連敗なら解任? 背水の陣も「勝利を探しに行く準備はできている」

スポーツ報知 9月6日(火)6時4分配信

 サッカー日本代表は6日、2018年ロシアW杯アジア最終予選第2戦タイ戦を、バンコク・ラジャマンガラ国立競技場で行う。1日の同予選初戦のUAE戦を1―2で落としたバヒド・ハリルホジッチ監督(64)は、タイに敗れ2連敗となれば解任論も浮上する危機的状況。5日は公式会見と前日練習を行ったが、いつもの強気な発言は少なく、再びUAE戦の誤審への恨み節を口にするなど敗戦のショックを引きずっている様子。不安を抱えたまま、背水の一戦に挑む。

 いつものまくし立てるような口調は影を潜めた。ホテルで行われた公式会見に出席したハリル監督の目には力強さもなかった。「1試合目を終えてかなり悲しんだ。元気を取り戻さないといけなかった。強い気持ちで臨みたい」。言葉こそ前向きだが、UAE戦の負けを引きずっているのは明らか。ある選手は「監督は元気がなかった」と落胆ぶりを感じ取っていた。

 1998年のフランス大会以来、アジア最終予選初戦を落とした国のW杯出場確率は0%で、データ上はロシア行きは消滅。「うれしくない結果」と、いきなり苦境に立たされた指揮官は、初戦の影響を改めて問われると恨み節を口にした。

 UAE戦は、ゴールラインを割っていたFW浅野拓磨のシュートが、カタール人主審によってノーゴールと判定される疑惑の判定に泣いた。「サッカーでは時々ゴールを拒否される。これが最後であってほしい。審判の笛で不正義にやられた。本当にたくさんの準備をしたのに我々の庭(埼玉スタジアム)で盗まれた」。タイに移動して悪夢を忘れるように努めたが、ダメージは指揮官の心に深く刻まれていた。

 UAE戦は、移動やリーグ戦の影響で選手のコンディションが整わず、プレースピードが遅れたと振り返る。「我々はバルセロナではない」。常に高いレベルでプレーすることはできないと説明。むしろ「仕留めるところで問題があった」。シュート数22対9と上回りながらも、日本の永遠の課題である決定力不足を嘆いた。

 タイに負け2連敗となればW杯出場の可能性はかなり厳しく、進退問題は避けられない。引き分けでも内容が伴わなければ、協会内で解任の声が上がりかねない。“誤審”によるつまずきはあったが、結果がすべての世界。志半ばだがハリル監督は、15年3月の就任から約1年半で、指揮官の座を失うことになる。タイ戦は過去20戦14勝4分け2敗もアウェーは2勝2分け1敗。タイはFIFAランク120位の格下だが、2次予選でホーム負けなし(2勝1分け)と自国開催で強さを見せるだけに侮れない。この日は気温31度、湿度70%。東南アジア特有の蒸し暑さも敵となる。

 過去にトルシエ氏、岡田武史氏、ザッケローニ氏はW杯予選と関係ない任期中に解任危機を迎えたが、何とか乗り越えた。加茂周氏は更迭され、アギーレ前監督は八百長疑惑により日本を去った。前日練習では約5分、円陣で選手、そして自らを奮い立たせた。「チームはより良い状態。彼らからの答えをグラウンドで見たい。勝利を探しに行く準備はできている」。ほほ笑みの国・タイで笑えるのか、涙をのむのか。絶体絶命のハリル監督が今夜、運命の一戦に挑む。

最終更新:9月7日(水)0時22分

スポーツ報知

スポーツナビ サッカー情報