ここから本文です

「ブラード・ラインズ」裁判の上訴をR.ケリー、EW&F、リンキン・パークら200名以上のミュージシャンが支援

bmr.jp 9月6日(火)13時0分配信

「ブラード・ラインズ」裁判の上訴をR.ケリー、EW&F、リンキン・パークら200名以上のミュージシャンが支援

「ブラード・ラインズ」裁判の上訴をR.ケリー、EW&F、リンキン・パークら200名以上のミュージシャンが支援

ファレル・ウィリアムスがプロデュースし、2013年夏に12週に渡って全米チャート1位を独占したロビン・シックの世界的ヒット・シングル“Blurred Lines”が、昨年3月にマーヴィン・ゲイの楽曲の著作権を侵害していると判断された裁判で、ロビン・シック/ファレル側が上訴に動き、これをR.ケリーら200名以上のアーティスト、作曲家らが支援している。

ヒットメイカーのファレルがプロデュースしたロビン・シックの“Blurred Lines”は、全米チャートで12週1位を獲得するなど世界的なヒットとなり、2013年を代表する曲となったが、故マーヴィン・ゲイの著作権を持つマーヴィン・ゲイの遺族が、マーヴィンの1977年のヒット曲“Got To Give It Up”を無断で盗用しているとして提訴。ファレルやロビン・シック側はこれに対し、「著作権者の権利は譜面上に書かれているものだけに限定される」という過去の判例を元に、「譜面を読めばまったく違う曲だと分かる。一方はマイナー・コードで、もう一方はメジャー・コードだ。音の高さですら一緒じゃない」と盗作を否定。“フィーリング”が同じである、似たように“聞こえる”というのは著作権侵害にはあたらないとの主張をしていたが、昨年3月上旬、“Blurred Lines”は著作権侵害を犯していると陪審員が裁定し、ロビン・シック並びにファレルたちは敗訴に。損害額530万ドル(当時およそ6.5億円)、さらに今後の“Blurred Lines”のロイヤリティについて50%の権利をゲイ側が持つと定められた。

この結果は、「似たように聞こえるとか感じるというだけで著作権を侵害するに足るのか」といった声もあがるなど大きな反響を呼び、議論の的に。ファレルも、「音楽にとって恐ろしい前例となり、クリエイティビティは後退することになるでしょう」と述べ、警鐘を鳴らした。また、裁判の経緯も疑問視されており、ファレルは「陪審員は感情によって判断し、決して実際の論点、すなわち著作権侵害かどうかということで判断していなかった」ともコメント。以前からロビン・シック、ファレル側の弁護士が再審理請求に動いていることが明らかになっていたが、8月24日、ロビン・シック/ファレル側が上訴趣意書を、合衆国連邦巡回区控訴裁判所に提出。ここでも、「今回の“Blurred Lines”における判決は、音楽におけるクリエイティヴィティを委縮させ、先進のアーティストからインスピレーションを得て後進のアーティストが新しいポピュラーミュージックを創るという方法を阻害するおそれがある」と上訴の意義を説明している。

そしてこの上訴を受けて、多くの著名アーティストや作曲家ら音楽関係者が動いた。ファレルらの上訴をサポートするために、200名以上が連名で「法廷助言人」となり意見書を提出。Hollywood Reporterの報道によれば、先週提出された意見書には212名の名前が記されており、R.ケリー、ジェニファー・ハドソン、アース・ウィンド&ファイアー、ホール&オーツのジョン・オーツ、リンキン・パーク、フォール・アウト・ボーイ、トレイン、ティアーズ・フォー・フィアーズ、ウィーザーのリヴァース・クオモといったアーティストから、映画音楽などで知られるハンズ・ジマー、またデンジャー・マウスことブライアン・バートンや、エヴァン・ボガートといったプロデューサー/ソングライターなどの名前が確認できたという。

意見書では、「この裁判における判決は、過去の作品に“インスパイア”されて新しい音楽を創ることを罰するかのような脅しにも受け取れる」とし、この判決をこのまま認めてしまうことは、「音楽コミュニティにおいて非常に危険です。未来のクリエイティヴィティを窒息させ、最終的には先人のソングライターたちにとっても害となることでしょう」と警告。「もしビートルズがチャック・ベリーからインスパイアを得ることを恐れていたらどうなっていたでしょう。もしエルトン・ジョンがビートルズからインスパイアを得ることを恐れていたら?」と皮肉を交え、再考を要請している。また、“Blurred Lines”と“Got To Give It Up”では「メロディが似ていない。いちフレーズも共通するものがない」とし、さらに、マーヴィン・ゲイもフランク・シナトラやスモーキー・ロビンソン、ジェイムス・ブラウンなど多くのアーティストから多大な影響を受けていることを指摘。「“フィーリング”や“グルーヴ”が似たように感じられる」ということで判断されるのは、著作権侵害における明確な線引きが出来ていないことが問題だとしている。

加えて、これらアーティストらによる意見書とはまた別に、音楽研究者ら10名も意見書を提出しており、「コード進行がまるで異なり、和声における共通性は一切ない」など、“Blurred Lines”が著作権侵害にあたらないとする説明をしているという。

最終更新:9月6日(火)13時0分

bmr.jp

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。