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【ボクシング】世界戦V3の井上尚弥に長期休養勧告

東スポWeb 9月6日(火)6時0分配信

 WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ(4日、神奈川・スカイアリーナ座間)で王者の井上尚弥(23=大橋)は同級1位ペッチバンボーン・ゴーキャットジム(31=タイ)を10回3分3秒、KOで破り3度目の防衛に成功した。だが、腰と右こぶしを痛めた影響で不完全燃焼の内容。関係者からは長期休養を進言する衝撃的な声も飛び出すほどで、大目標のロマゴンことローマン・ゴンサレス(29=ニカラグア)戦に向けて不安と悩みを抱えることになった。

 明らかに何かがおかしかった。これまで幾多の選手をリングに沈めた“モンスター”の右が当たっても、ペッチバンボーンは倒れない。決着がついた10回こそ右フックの連発で倒し切ったが、KO決着する前の9回までは、場内が沸くシーンはほとんどなかった。

 この“異常事態”について井上は「腰を3週間ほど前に。右のこぶしも試合中に痛めてしまって…。こぶしは(判定までもつれる原因となった)前回ほどではないですけど、腰がラウンドごとに痛くなって、ストレートの時にひねることができなくなってしまいました」と説明。大橋秀行会長(51)も「スパーリングもほとんどできない状態で、今日の試合前のミット打ちでも体重が全然乗ってなかった」と打ち明けた。

 今回の腰の負傷は、将来的なロマゴン戦実現に影響を及ぼしかねない。大橋会長は今後、井上とともに渡米。10日(日本時間11日)にロサンゼルスでロマゴンがWBC世界スーパーフライ級王者のカルロス・クアドラス(28=メキシコ)に挑む注目の一戦を視察。ここでロマゴンが4階級制覇に成功すれば、対戦交渉を始めることを明言している。

 だが、この日の試合を見た関係者からは「今の状態ではロマゴンには絶対に勝てない。井上はまだ若いんだし、痛いところがあるのなら、1年ぐらい休んで完全に治した方がいい」と休養を促す声が上がった。

 井上はスーパーフライ級での4戦で3回も右こぶしを痛めている。強打者の宿命とはいえ、これではあまりに頻度が高すぎだ。やはり右こぶしの故障を頻発していた前WBAスーパーフェザー級スーパー王者の内山高志(36=ワタナベ)が、V8~9戦にかけて1年のインターバルをとったことも引き合いに出し、故障が“クセ”にならないよう、徹底的な治療を進言しているのだ。

 井上はまだ23歳。年齢による衰えを心配する必要がないだけに、思い切った長期休養も選択肢としては「あり」かもしれない。だが、ロマゴン戦を見据えると、そうもいかない。

 この日の相手のペッチバンボーンは、過去に前WBAスーパーフライ級王者の河野公平(35=ワタナベ)や石田匠(24=井岡)ら日本人相手に4敗。それも全てノンタイトル戦とあって、この日の試合前から「井上が勝ってもレベルに差がありすぎて、世界的な評価はそれほどされないと思う」「ロマゴンとやるには、もっと格上の相手とやって『実績』を積まないと」などの声が関係者から上がっていた。

 そこで陣営では年末予定の次戦の相手として、8月31日に河野を破ってWBAスーパーフライ級の新王者となったルイス・コンセプシオン(30=パナマ)にオファーを出した。統一王者となって来春には米国でロマゴンと同じ興行に出場してアピール、そして来年後半に対戦実現…というのが井上陣営の青写真だ。ただし、現実は厳しい。「これじゃビッグマッチなんて言ってられない」と話した井上はさらなる練習を誓ったが、今回の腰痛の原因はオーバーワーク。2階級制覇王者となったコンセプシオンとの統一戦となれば、さらに質の高い練習が必要となる。当然、故障再発のリスクがあるためその後のプランが白紙になる危険性もはらんでいる。

 井上が本来の輝きを取り戻すには休養が一番だが、それではロマゴン戦のマッチメークがままならない。日本ボクシング界の宝となった「怪物」は難しい選択を迫られている。

最終更新:9月6日(火)6時0分

東スポWeb

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