ここから本文です

下田の街並みどう変化 市民有志ら10年前と比較調査

@S[アットエス] by 静岡新聞 9月6日(火)7時56分配信

 開国の舞台となり、なまこ壁や伊豆石造りの歴史的な建築物が数多く残る下田市の中心市街地で5日、街並みの外観調査が始まった。大学生と市民有志ら35人が7日までの3日間、住宅や店舗、遺構など約1300カ所を調べ、10年前の街並みとの変化を探る。

 幕末ロマン漂う街並みを「まち遺産」として残そうと、市民グループなどが2006年、国の全国都市再生モデル調査として、下田港周辺の旧町内で外観調査を行った。当時の調査に参加した日本大理工学部の山中新太郎准教授(48)や市民有志が中心となり、建築学を専攻する同大や東京大、筑波大の学生と一緒に、10年前と同じ場所を同じ手法で調べる。

 調査は建物の大きさや用途、構造、仕上げ材料など24項目。山中准教授によると、街並み全体の変化を定点観測するのは全国でも珍しい。調査結果を詳細に分析し、市と県に情報を提供する。

 10年前の調査では、大正時代以前から残っていると推定される建築物が77棟確認された。良質で城の石垣などに使われた伊豆石の建築物は全体の約2割となる208棟、なまこ壁の建築物は72棟あった。うち、36棟は伊豆石となまこ壁の両方が使われていた。

 旧町内ではこの10年間、伊豆石の象徴的な建物で国の登録有形文化財に指定されていた「南豆製氷所」が解体された。商店街に空き店舗が増え、駐車場に変わった場所もあるが、商業施設の進出や建物改修が見受けられる。調査ではこうした変化を統計で示し、具体的な記録として残す。

 山中准教授は「街並みの変化を把握し、まちづくりや景観保全に役立てていきたい」と話している。

静岡新聞社

最終更新:9月6日(火)7時56分

@S[アットエス] by 静岡新聞