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個人研究費、年間50万円未満が6割…教授も苦戦傾向

リセマム 9月6日(火)13時45分配信

 研究者が自由な研究活動の実施などに使用できる「個人研究費」は、6割が年間50万円未満であることが「個人研究費等の実態に関するアンケート」調査の結果からわかった。また、4割以上が10年前と比較して規模が「減っている」と答えた。

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 資料は第8期研究費部会(第8回)の配付資料として公表されたもの。平成27年度の科研費採択件数上位200位以内の大学・大学共同利用機関法人に所属する科研費応募資格者から無作為抽出した研究者を対象に実施された。平成28年7月4日から15日までの実施期間で、3,646件の有効回答を得た。

 個人研究費とは、自由な研究活動の実施や研究室等の運営のため、所属研究機関から研究者に支給される資金。調査では、68%が「個人ごとに分配」、24%が「研究室等にまとめて分配」と回答している。助手・助教より教授・准教授の方が「個人に分配」される割合も高く、職位の上昇と比例する傾向にあった。

 平成27年度の個人研究費の規模(年間)については、25%が「30~50万円」、21%が「10~30万円」と答えており、「~10万円」14%と合わせると6割が50万円未満という結果だった。職位の上昇に伴い規模も大きくなる傾向にあるが、教授でも50万円未満の割合が55%に達している。分野別にみると、人文社会系は82%が50万円未満だった。

 個人研究費の規模を10年前と比較して、「減っている(おおむね5割未満の減)」28%、「大きく減っている(おおむね5割以上の減)」15%と、合わせて43%が「減っている」と回答。特に国立大学にその傾向が強く、「減っている」が60%を占めた。一方で私立大学では「減っている」は27%にとどまり、41%が「おおむね同じ」と答えている。

 科研費の予算規模(平成28年度2,273億円)の現状については、「小さい」という評価が61%を占めた。職位が高い教授や准教授では6割以上が「小さい」と答えているが、職位が低くなるほどその割合は減少。助手では「おおむね適当」「小さい」が各44%と同じ割合だった。なお、いずれの職位でも「大きい」とした回答は2%以下だった。

《リセマム 黄金崎綾乃》

最終更新:9月6日(火)13時45分

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