ここから本文です

タイL知る岩政大樹が語る FIFAランク120位の意外な実力

日刊ゲンダイDIGITAL 9月6日(火)9時26分配信

 ロシアW杯アジア最終予選初戦のUAE戦を1―2で落としたハリルホジッチ日本代表。98年フランスW杯以降、アジアで最終予選初戦黒星スタート国のW杯出場確率は0%だが、FW本田圭佑(30)は「逆に燃える」と鼻息を荒くし、指揮官に選手、そして日本サッカー協会の関係者たちは「2戦目のタイ戦は、絶対に負けるわけにはいかない。必ず勝ち点3を持ち帰る」と口を揃える。

 4日、日本代表は現地午後5時30分からバンコク市内でトレーニングを行った。UAE戦はボランチのMF柏木陽介(28=浦和)が股関節痛で先発から外れ、代表デビューとなったMF大島僚太(23=川崎)が代役としてスクランブル出場したが、不用意なファウルを犯してPKを献上するなど、足を引っ張った。

 それだけに柏木の復調ぶりに注目が集まった。

「3日は別メニュー調整だった柏木ですが、4日は全体練習のメニューを順調に消化し、タイ戦には長谷部誠(32=フランクフルト)とペアを組んで出場するでしょう。3日は選手がUAE戦敗退のショックを引きずっている様子でしたが、4日は別メニューの選手もひとりもおらず、チーム全体から非常に前向きな雰囲気が伝わってきました。タイ戦に向けて仕上がりは順調です」(現地取材中のサッカージャーナリスト・六川亨氏)

 FIFA世界ランキング120位のタイは、49位の日本と比べると格下ということになる。しかし、近年の経済成長などによってタイリーグに外国人の実力派選手や経験豊富な指導者が流入。タイ人選手たちのレベルも飛躍的に向上した。日本にとって難敵なのは間違いない。そこでサッカージャーナリストの元川悦子氏が、14年にタイのプレミア(1部)リーグのサーサナでプレー経験のある元日本代表DF岩政大樹(34=現J2岡山)を直撃。タイ代表の実像を掘り起こした。

「今のタイ代表は、今季リーグで首位に立っているムアントン中心の構成となっています(代表9人が同クラブ所属)。僕がプレーしていたサーサナが身売りし、タイのメッシと呼ばれるMFチャナティップ(22)を筆頭に当時の若いスター候補たちは、揃ってムアントンへ行きました。日本戦には僕の教え子的な選手が5、6人出場すると思います」と岩政が言う。

 タイ人はもともとボールを扱う技術にたけている。その中で創造性にあふれ、独特のリズムを持っているチャナティップは際立った存在である。

■前半の入り方が大事

 タイ代表は、彼を軸にボールをつなぎながら、攻撃を組み立てていく。

「タイ選手はパス回しが上手です。日本が中盤エリアで1回、2回とボールを拾われるとタイの選手たちは調子づいて積極的に攻めてくる。日本はそういう形をつくられないように注意すべき。やはり(試合)前半の入り方が、非常に肝心だと思いますね」(岩政)

 要注意選手は「タイのメッシ」だけではない。

 スペイン1部アルメリア(現2部)など欧州の複数クラブでプレー経験があり、タイ代表通算34得点という傑出した実績を誇るFWティーラシン(28)も脅威だ。タイは1日に中東の雄サウジアラビアと対戦。0-1で惜敗したが、その試合でも存在感を見せつけたティーラシンには「細心の注意を払う必要があります」と岩政は強調する。

「14~15年にかけてスペインでプレーしていた彼は今、ムアントンでプレーしていますが、チャナティップら他の主力選手との連係は非常に良好だと思います。たとえばタイの五輪代表は、いくらボールを回してもフィニッシュの迫力を欠くところがありましたが、A代表になるとレベルが上がる。特にうまくてスピードのあるティーラシンが最前線にいるので、決定力の面で五輪代表とはまったく違います。日本にとっても、非常に厄介な部分といえるでしょう」

 しかしながら――。優秀なタレントはいるものの、タイ人は「日本人をリスペクトする傾向が強い」(岩政)。これが彼らの足かせになっているようだ。サーサナ時代に若手DF陣の指導係を務めた岩政だけに彼のコメントには説得力がある。

「彼らは、必要以上に日本人に敬意を払ってくれる。(試合の)立ち上がりから激しくプレッシャーをかければ、タイ人選手たちがひるんでくれる可能性が高い。スキさえ与えなければ日本代表は大丈夫だと思います」

 プレッシャーのかかるタイ戦。キックオフは6日午後9時15分(日本時間)である。

最終更新:9月6日(火)9時26分

日刊ゲンダイDIGITAL

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。