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錦織が全米8強進出 高速サーブ“解禁”でマリーに挑む

日刊ゲンダイDIGITAL 9月6日(火)15時0分配信

 大舞台で2年ぶりの決勝進出を目指す男子テニスの錦織圭(26)が苦しみながら8強進出を決めた。

 5日(日本時間6日)の全米オープンテニス男子シングルス4回戦で世界ランキング7位で第6シードの錦織が同23位で第21シードのイボ・カロビッチ(37=クロアチア)をセットカウント3-0で下し、2年ぶりの8強入りを決めた。準々決勝では第2シードのアンディ・マリー(29=英国)と対戦する。

 錦織は男子テニスで最長身(210センチ)選手である相手の強烈なサーブにてこずりながらも第1、第2セットは早々とブレークに成功。試合後「リターンが良かった、いい集中力で戦えた」と振り返った通り、コースを読んで対抗した。最終第3セットは第10ゲームでブレークされるピンチにも、3度のジュースの末にキープして粘る相手を振り切った。

 錦織は16強入りを決めた際、「格上選手に勝つには、そろそろギアを上げていきたい」と語った。

 7月の全英(ウィンブルドン)4回戦を脇腹痛で途中棄権したが、五輪直前のロジャーズ杯(トロントで行われたマスターズ1000)はジョコビッチに敗れたとはいえ、決勝まで勝ち進んだ。第4シードで臨んだリオ五輪は、3位決定戦で第3シードのナダル(30)に勝ち、日本勢96年ぶりのメダルを手にした。7月に痛めた脇腹は完治していなくても、結果はついてきた。現地の米国人記者がこう言った。

「錦織の欠点といわれる第1サーブの時速は180キロから、せいぜい190キロ。それでもロジャーズ杯では脇腹をかばうため、ワイドにスピンサーブなどを織り交ぜたことが奏功した。速いサーブがなくても工夫次第で、得意のラリー戦に持ち込んで戦えるという自信を得たのは収穫でしょう。今回もここまでは脇腹への負担が大きい高速サーブをほとんど使っていませんから」

 なるほど、今大会の1回戦は35歳の大ベテラン、ベッカー(世界ランク97位)で、2回戦は予選から勝ち上がった20歳のハチャノフ(同95位)。その2回戦は雨天中断の助けもあった。3回戦のマユ(同42位)も右手首に故障を抱えていた。相手が相手だから、高速サーブを使うまでもなかったということだ。

 しかし、ここからは違う。

 次戦以降は格上との対戦となる。錦織自身も今のままでは到底通用しないことが分かっているからこそ、「そろそろギアを上げる」必要があると考えている。速いサーブも使ってプレッシャーをかけなければ苦戦すると思っていることが、冒頭の発言につながったのだ。

▽錦織のコメント
「今週で一番のプレーだった。特にリターンが冴えて、2回ブレークできた。(準々決勝は)タフな試合になると思うので、体を整えてしっかり準備したい」

最終更新:9月6日(火)15時0分

日刊ゲンダイDIGITAL