ここから本文です

竜爪登山は正規ルートで 新たな道次々、遭難死も 静岡

@S[アットエス] by 静岡新聞 9月6日(火)17時10分配信

 気軽に登山を楽しめる山として親しまれている静岡市葵区の竜爪山で近年、遭難事故が発生している。今年8月中旬には、登山口から入山したとみられる伊豆市の男性(70)が山中で遺体で発見された。市山岳連盟は、一部登山者などによって開かれた一般的な登山道とは異なるルートが、登山者を惑わす恐れもあるとみて、看板整備など道迷い防止の対策に力を入れている。

 死亡遭難事故を受け、同連盟のメンバー27人が8月28日早朝、登山口付近に急きょ集まった。山を登り始めてしばらくすると、どちらに歩いたらいいのか分かりにくいルートが次々に見つかった。進入を防ぐため、ロープを張ったり、「一般登山者通行禁止」などと記した看板を設けたりした。登山道が分かるよう目印も付けた。

 静岡県が公表した「登山ルート別難易度評価」では、竜爪山の一般的な登山ルートの平山、則沢の二つの登山道と東海自然歩道の牛妻ルート、俵沢ルートは、5段階のうち最も技術的に易しいとされるAランク。だが、登山道周辺には登山者が歩くなどしてできたとみられる新たな道や林業関係者らの作業道があり、同連盟の松永義夫会長(68)は「登山経験があっても油断禁物」と警鐘を鳴らす。新ルートはインターネットなどを通じて広まるケースもあるという。

 静岡中央署によると、2011年以降に竜爪山で遭難したとみられる人のうち、3人の行方が分かっていない。同連盟の望月喜久治副会長(68)は「登山初心者も経験者も、地形図を読むことやGPSで位置確認するなど基本を大切にしてほしい」と呼び掛ける。県観光政策課は「急なアクシデントも起こるので万全な装備が必須。登山は正規のルートを歩いて」と話した。



 <メモ>竜爪山 南側の文珠岳(1041メートル)と北側の薬師岳(1051メートル)の二つの峰からなる双耳峰。初心者でも日帰りで気軽に楽しめる低山として知られている。東側中腹には穂積神社があり、山頂からは富士山や駿河湾、日本平、伊豆半島などを望むことができる。

静岡新聞社

最終更新:9月6日(火)17時10分

@S[アットエス] by 静岡新聞