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レシピ検索に役立つのはアリの行動!?

ニュースイッチ 9月6日(火)11時30分配信

法政大、採餌行動アルゴリズムを応用。冷蔵庫内の食材+特売品で料理

 法政大学理工学部の伊藤一之教授らは、冷蔵庫内の食材の種類や量などをもとに料理レシピを提案する検索エンジンを開発した。アリの採餌行動アルゴリズムを応用し、キーワード検索では難しい、主菜と副菜などを組み合わせた献立を提案できる。冷蔵庫の食材にスーパーの特売品を組み合わせて料理を提案すれば、小売業者による食料品の販促にも応用できる。

 冷蔵庫に残っている食材の種類や量を入力すると、エンジンがレシピに食材を割り当てて主菜や副菜などの献立を提案する。食材を少しずつレシピに配分し、食材が集まるレシピほど優先度を高くする仕組み。すると食材が特定のレシピに集まり、足りない食材の種類や量もわかる。再検索すれば違う献立を提案する。
 
 家庭の冷蔵庫にある食材にスーパーなどの特売情報を組み合わせると、特売品と冷蔵庫の残り物で作る献立を提案できる。タブレット端末で検索できるため、実店舗でも利用しやすい。献立に合わせて特売品の売り場に誘導するシステムを想定している。

 検索結果から検索者の好みを推定して提案する料理を調整できることも確認した。

 検索エンジンは開発済みだが、店舗情報との統合や操作画面などの調整が必要なため小売店のシステムインテグレーターに提案していく。

AIの不完全さが楽しい

<解説>
 献立システムのアリは非常にシンプルな人工知能(AI)と言える。一匹一匹はあまり高度なことはしていないが、全体としてなかなかな仕事をする。伊藤教授は「検索システムとしてはヒット率はイマイチでも、結果がばらついて検索するたびに違う結果が提案される。ユーザーが良いと思うまでポチポチ検索すれば良い。献立を見ているとレシピの発想が広がって楽しい」という。

 AIの不完全さが良い方向に働いているようだ。計算自体は一瞬だが、わざと時間をかけてアリが働いている様子を見せると愛着が沸くかもしれない。

日刊工業新聞科学技術部・小寺貴之

最終更新:9月6日(火)11時30分

ニュースイッチ