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 「支店に顧客が来なくなる日」 75%がネットバンキングで取引銀行を選ぶ!?

ニュースイッチ 9月6日(火)12時19分配信

大手は問題解決能力の提供に軸足。地銀もネット対応に動く

 銀行の支店の存在意義が変わろうとしている。インターネットの登場で銀行取引の利便性の提供を支店にかつてほど依存する必要がなくなったからだ。海外ではすでに店舗網の縮小、再構築が進む。日本の大手銀行もIT活用による支店の効率化と銀行の本来価値である問題解決能力の提供を軸に体制の見直しに動き始めた。

 定期的に銀行の支店に行く人が少数になっていることは各種調査が裏付ける。スタンダード・チャータード銀行の40カ国以上の調査では顧客の75%はインターネットバンキングが取引銀行を選ぶ最大の理由になると回答した。アリックス・パートナーズの調べでは2011年に米国でモバイルバンキングを利用するために取引銀行を変えた層が32%いた。

 インターネットの登場で銀行取引は場所や空間に依存しなくなった。日本でも従来型の駅前に立地し、15時に閉店する支店の画一的なサービスの意義は顧客にとってかつてほど大きくない。

 りそなホールディングスの東和浩社長は「銀行は必要だ。だが、銀行の支店に顧客が来なくなる日が来るかもしれないことを我々は懸念している」と指摘してきた。

 りそな銀行は東京都江東区に豊洲支店を昨秋に開業。生体認証を使い口座を開設できる新型店舗で年中無休で個人の相談を受け付ける。相談ブースではテレビ電話で本店の専門スタッフとやりとりできる。印鑑の代わりに指の静脈情報で口座開設できるサービスはグループのりそな銀行、埼玉りそな銀行の全拠点に18年度末までに導入する。ITによる効率化で支店を相談の場として位置づけ顧客との関係深化につなげる。

 みずほ銀行は5月に次世代店舗をオープン。個人がテレビ会議システムを活用し証券や信託など資産運用の相談ができる。グループの証券、信託機能を生かし手数料収入を拡大するモデル店舗の位置づけだ。地方支店のサービス形態の見直しも今後検討する。自行で全てのサービスを提供するのではなく親密な地方銀行と連携し、コンサルティング機能など専門性を生かした支店運営を構想する。

 一方、十六銀行はパソコンやスマートフォンで来店予約ができるサービス「WEB来店予約システム」を10月中に始める。無料で、同行ホームページから希望の日時を予約する。住所や届け出印の変更のほか、相続手続き相談、資産運用相談などが店頭で待つことなく素早くできる。

 入・出金などに比べて時間がかかるこれら手続きがスムーズに行える。大型店を中心に約50店で取り扱う。同サービスは東海3県の地銀では初めて。

最終更新:9月6日(火)12時19分

ニュースイッチ