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輝き薄れるなか新型iPhone発表へ

ウォール・ストリート・ジャーナル 9月6日(火)12時22分配信

 2007年の発売から10年目に入ろうとしているアップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」は、成熟しつつある。

 アップルは7日にiPhoneの新型を発表するが、それには消費者がこれまで2年ごとに期待してきたような目立った新機能が含まれない公算が大きい。

 新型は極めて重要な時期に発売される。iPhone販売は初めて減少に転じており、消費者がスマホを買い換えるスパンは長くなっている。さらにアップルはサムスン電子や華為技術(ファーウェイ)といったライバルとの新たな競争に直面している。

 iPhoneは近年、アップルの目覚ましい成長をけん引し、同社を世界最高の企業価値を持つ企業にした。

 アップルが2015年9月26日までの1年間に販売したiPhoneの台数は、5年前の6倍近くに達した。iPhoneは同社の売上高の3分の2近くを占めた。

 だが最近は、同社初の大型画面モデル(14年発売)からの輝きが薄れている。16年度第3四半期(6月25日終了)のiPhoneの売上高は前年同期比23%減となった。またアップル株は過去12カ月で4.9%下落している。

 独立系のアップル・アナリスト、ニール・サイバート氏は、「安易な成長の時代は終わり始めている」と述べる。調査会社のIDCは、15年から20年までのiPhoneの販売台数の伸び率が年1.5%にとどまるとの見方を示す。

 これに対応するためアップルは研究開発支出を着実に増やしている。15年9月までの1年間の研究開発費は81億ドル(約8300億円)と、11年当時の24億ドルから大幅に増加した。同社は新製品の開発に取り組んでいる。「プロジェクト・タイタン」というコードネームで行っているアップルブランドの車の開発は、その一例だ。アップルウオッチ(今週のイベントでアップグレードが発表される可能性がある)が控えめな成功にとどまるなか、ティム・クック最高経営責任者(CEO)は依然としてiPhoneに匹敵するヒット商品を狙っている。

 しかし、その再現は難しい。iPhoneはとりわけ中国で人気となった。同国では15年9月までの1年間のアップルの売り上げが587億ドルに達した。

 だが、その他の国々と同様、中国での売れ行きも勢いが冷め、直近の四半期は前年同期比33%減となった。

 クックCEOは、7月に行ったアナリストとの電話会議で、中国とインドでのアップルの見通しに「大いに励まされている」と述べていた。

 だが、アナリストたちの見方はそれほど楽観的でない。彼らは中国でアップルが急激に伸びたのは、同国最大級の携帯通信会社・中国移動での販売が開始されたからだと指摘する。

 サイバート氏は、「中国移動がもう1つあるわけではないし、向こう2年間でiPhoneを買うかもしれない2、3億人の集団がもう1つ控えているわけでもない」と語った。

 アナリストやアップルウオッチャーは、今週発表の新型iPhoneに大胆な刷新が含まれないとみている。これは、2年ごとにハードウエアの大幅な刷新を行うというアップルの伝統から逸脱する動きだ。彼らは、そうではなくて、新型(iPhone7と呼ばれる公算が大きい)が14年に発売されたiPhone6に似たものになると予想する。画面の大きさは4.7インチと5.5インチのまま維持されるとみている。

 アップルは5日、同社の7日の発表を前に飛び交っている「さまざまなうわさ」へのコメントを差し控えた。

 ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は今年に入り、アップルが3.5ミリのヘッドホン用プラグをなくす計画だと報じた。これにより、本体はより薄くなり、防水性能は向上する。だが、専門家たちはこのアイデアを酷評している。テクノロジーサイトのバージは、これが「ユーザーへの敵対行為で、ばかげている」とし、何百万個ものヘッドホンが使えなくなる恐れがあることを理由に挙げた。

 WSJは、アップルがiPhoneの発売10周年となる来年のモデルで、もっと大胆な刷新を計画していると報じた。事情に詳しい人物らによると、ホームボタンをなくして、画面に直接指紋リーダーを埋め込む可能性があるほか、ディスプレーを端から端まで表示できる有機ELのものに変える可能性さえあるという。

 ジャックドー・リサーチのアナリスト、ジャン・ドーソン氏は、「(iPhoneの)技術は、過去に実現した進歩ほどには大きく進歩できない段階にまで成熟しつつある」と述べる。

 それでも、クックCEOが7日に登壇する際に果たすべき目的が1つあると同氏は指摘する。「アップルは2年前にiPhone6ないし6プラスを買った人たちに、iPhone7は買い換えが有意義だと思わせる必要がある」という。

By ROBERT MCMILLAN

最終更新:9月6日(火)12時22分

ウォール・ストリート・ジャーナル

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