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「ALS」仕組み一部解明

紀伊民報 9月6日(火)16時46分配信

 和歌山県立医科大学(和歌山市紀三井寺)神経内科の伊東秀文教授らの研究グループは、紀伊半島南部が世界三大多発地の一つとされる難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の仕組みの一部を明らかにした。

 東京大学と大阪市立大学との共同研究で、伊東教授が5日、県立医大で記者会見を開いた。論文は8月下旬に英国の科学雑誌「ネイチャー コミュニケーションズ」の電子版に掲載された。

 ALSは、意識ははっきりしたまま、全身の筋肉が徐々に衰えて寝たきりになり、4年ほどで呼吸筋まひにより亡くなるとされる難病。2年ほど前には、ALS患者を支援する運動「アイス・バケツ・チャレンジ」が世界でブームとなった。

 明確な原因や治療法はまだ分かっていないが、全体の1割程度は遺伝性とされる。その原因遺伝子は2000年以降に次々と見つかっている。一つが伊東教授らが10年に発見した遺伝子「オプチニューリン」で、その後ALSの重要な原因であることが分かった。

 今回の研究では、オプチニューリンが変異している場合、炎症や免疫に関係するタンパク質が異常活性化し、神経細胞死が起こることが分かった。これがALSの一因で、細胞レベルだけでなく、亡くなった患者3人を解剖して実際に確認できたという。

最終更新:9月6日(火)16時46分

紀伊民報