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米国歌に起立拒否のNFL選手、オバマ氏が擁護

BBC News 9月6日(火)15時38分配信

米NFLのコリン・キャパニック選手が米国内の人種差別に抗議するため国歌演奏時の起立を拒否して賛否両論となっている問題で、オバマ米大統領は5日、キャパニック選手は憲法で保障されている意見表明の自由を行使しているだけだと擁護した。訪問先の中国で発言したオバマ氏は、選手の行動は議論に値するものだと述べた。

NFLではキャパニック選手の行動にならい、複数の選手が国歌演奏中に座ったりひざまずいたりしている。

中国・杭州で開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議に出席後の記者会見で、キャパニック選手の抗議行動について質問されたオバマ氏は、なぜ国歌に敬意を示そうとしないのか、軍関係者が理解するのは大変だろうが、問題提起しようとする選手の誠意は疑いようがないと述べた。

「ほかになんの効果がなかったとしても、みんなで話し合う必要がある話題について、(選手の行動は)会話のきっかけとなってくれた」と大統領は評価し、議論に参加せず「脇でただ座って何も気にかけない」でいるよりも、若い人がもっと民主手続きに則り議論に参加した方が良いと、意義に言及した。

サンフランシスコ・フォーティナイナーズのクオーターバック、キャパニック選手は8月26日、グリーンベイ・パッカーズとの試合前、国歌演奏で起立せず、「黒人や有色人種を抑圧する国の国旗に誇りを示すため、起立つもりはない」、「自分にとってこれはフットボールより大事なことで、この問題から目を背けるのは自己中心的だ。道端には遺体が転がり、人殺しをした連中は無罪放免で有給休暇をとってるんだ」と試合後に発言した。米国各地で黒人に対して相次ぐ警察暴力への抗議だと説明した。

フォーティナイナーズは、「この国の国歌を称える行為に参加するかどうか、個人が選択する権利を我々は認める」と、選手の行動を支持した。

この抗議行動と発言に対する賛否が一気に湧き上がり、特に国を守るために命を捧げている米軍人に対して不敬だという批判が渦巻いたが、中には、選手は表現の自由を行使しているだけで、自分たちはそういう自由を守るために軍人になったなどと擁護する軍経験者もいた。

キャパニック選手はその後、9月1日の試合前にも国歌演奏で立たず、チームメイトのエリック・リード選手もひざまずいたが、観客の一部からはブーイングが起きた。

4日夜には、米国女子サッカー代表のミーガン・ラピノー選手が、所属するシアトル・レイン対シカゴ・レッドスターズの試合前に国歌演奏でひざまずいた。ラピノー選手は、キャパニック選手に「ちょっと会釈したつもり」と理由を説明した。

(英語記事 Obama backs NFL player Colin Kaepernick's right to snub anthem)

(c) BBC News

最終更新:9月6日(火)15時38分

BBC News