ここから本文です

日立、帰宅直後エアコン温度爆下げおじさん問題を解決する「白くまくん」新製品

アスキー 9月7日(水)7時0分配信

帰ってきたばかりの人を識別し、冷風・温風を集中させることができる。

 日立ジョンソンコントロールズ空調が6日、複数のカメラセンサーを搭載するエアコン「ステンレス・クリーン 白くまくん」Xシリーズ新製品を発表した。もはやエアコンというよりコンピューターと呼ぶほうがふさわしい。
 
 人が部屋にいる時間を計測し、家に帰ってきたばかりの人を見つけて風を周囲に集中させられる。帰宅直後に「暑い暑い」と設定温度を下げまくるお父さん問題を解決できる。想定価格は24~40万円前後、10月末発売予定。
 
 コア技術は近赤外線LED、画像カメラ、温度カメラ、温度センサー、湿度センサーを組み合わせた「くらしカメラAI」。ヒト、モノ、間取り、温度、湿度をセンサーで検出し、運転を自動調節できる。白くまくんシリーズは2013年度から「くらしカメラ」認識部を1種類ずつ増やしており、今年は5種類になった。
 
 目玉機能の1つが、画像認識で人を識別して在室時間を計測する機能。最大15人まで検出できる。カメラの画角は最大150度、7メートル先の人まで認識可能。
 
 従来から人数・活動量・位置情報は把握できたが、1人1人を別々に識別できるようになったのは初めて。人を識別した後は3方向に風を吹き分けられるフラップ「ステンレスフラップ6」で人それぞれ適した気流を吹き分ける。
 
 たとえば暑い日、Aさんが帰ってきたら、まずAさんの体感温度を測りながら冷風を向ける。次にBさんが帰ってきたら、同じようにBさんの周辺に冷風を向けて冷やす。2人の体感温度が下がったら設定温度を自動的に調節するというもの。手動で設定温度を上下させるより消費電力をおさえる省エネ効果もあるという。
 
 人を識別するための画像認識技術は独自開発。顔の特徴からデータベースに情報を登録して人を認証する顔認識の仕組みは従来から広く使われていたが、エアコンに搭載しようとすると、家族全員や来客者の顔まで登録しなければならない、正面を向いているときしか認識してくれない、といった問題があった。
 
 くらしカメラAIでは事前登録が必要ない。顔を認識した後、頭・顔・服の領域で色を検出し、移動距離や環境変化を加味することで特定の人を識別する仕組み。なおRGB色空間のままでは明るさが変わったとき色値も変わってしまうため、明るさと色成分を分離して色情報だけを認識するようにしているという。
 
 もう1つの目玉機能は、部屋干しの洗濯物のように湿度が高いところを見分けて除湿できる「ランドリー除湿」機能。湿度センサーで室内の湿度分布を検出できるようになり、部屋全体の除湿時間も短くなっているという。
 
 また「カビ見張り除湿」モードに設定しておくと、カビが発生しやすい状態になったとき湿度約40~50%を目標として自動的に除湿運転をする。このときも湿度が高い場所を優先して気流を送れるようになっている。
 
 秋冬用の機能としては、くらしカメラAIで間取りを検出し、人のいる方向に温風を吹き出して足元をすばやくあたためる「スピード暖房」機能を搭載。人があたたまったら部屋全体をあたためるよう運転を切り替える。
 
 省エネのために内部設計も変更。圧縮機の内部構造(ガス排出機構)、室内機・室外機に搭載しているファンのサイズと形状、コンバーターとインバーターの素子を変えることで、それぞれ運転効率を高めているそうだ。
 
 サイズは幅798×奥行き374×高さ295mm、冷房能力2.2kW~9.0kWまでの計11機種。余談だがわたしは先日パナソニックの除湿機を買ったばかり。除湿機は巨大で部屋も暑くなるため、ランドリー除湿がとてもうらやましい。
 
 
文● 盛田 諒(Ryo Morita)

最終更新:9月28日(水)7時13分

アスキー