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夏目&有吉騒動で知れ渡った“芸能界のドン”の権力と素顔

日刊ゲンダイDIGITAL 9月7日(水)9時26分配信

 所属タレントである夏目三久(32)と有吉弘行(42)の結婚&妊娠報道で、図らずも“表舞台”にその名をとどろかせることとなったのが「田辺エージェンシー」社長の田邊昭知氏(77)。

 第一報を報じた日刊スポーツの記事(8月24日付)には“一秒たりとも触れるな”とテレビ各局に圧力をかけるだけにとどまらず、有吉との交際そのものをひねり潰したなどなど……。真偽はともかく、聞こえてくるのは虚飾の芸能界を牛耳るドンと呼ぶにふさわしい剛腕ぶりの数々だ。しかし、「一連の報道では『ドン』という呼称が独り歩きして傍若無人な印象を与えるが、違和感がある」とは、あるベテラン芸能記者だ。こう続ける。

「バーニングの周防社長と並んで芸能界の最高実力者であることに変わりはないが、ドンと呼ぶなら大番頭の川村さん(ケイダッシュ会長兼田辺エージェンシー副社長)の方がそれに近い。親分肌でタレントへの情が深い川村さんのところにはタレントや業界人がひっきりなしに相談にくる。それに比べて田邊社長はクールかつ理論派のリーダーで、感情というより頭で物事を考えるタイプ。まあ、それだけに怒ると怖い。ネガティブな記事を書こうものなら電話口から怒号が飛んできたことも一度や二度ではない(苦笑い)」

 もともと、GS全盛時の「ザ・スパイダース」リーダー兼ドラマーだった田邊氏。堺正章、かまやつひろし、井上順ら癖のあるメンバーを時には鉄拳まじりで統率。ホリプロを経て引退から3年後の73年4月にスパイダクションを改組して田辺エージェンシーを設立。研ナオコやタモリらを発掘するなど裏方としての才能を開眼させた。

「芸能プロが何たるかを熟知していて、昔からわれわれはレコードではなく代役のきかないタレントを売るのが商売だと言ってました。のちにデキ婚して妻となった小林麻美に関しては早くから目をかけていて、彼女の実母が亡くなった時、喪服は和装を用意しろと指示を出したのは田邊さん。黒髪ロングでアンニュイな雰囲気の小林のビジュアルが最高に映えるのは着物だと踏んだわけです。実際、遺骨を抱える和装の小林の姿は女性誌のグラビアに大きく取り上げられて反響を呼びました。いまも『あさチャン!』に出演している夏目の短い髪形にこだわっていると聞くと、さすがだなという思いです」(前出のベテラン記者)

 芸能界で圧倒的な発言力を有する「(財)日本音楽事業者協会」会長も歴任。

 先行き不透明で水商売ともいわれる芸能界において「経営者感覚を持っている稀有な人物。田邊社長の最たる功績は、タモリを筆頭にタレントを司会業で売るスキームを打ち出したことでしょう。業界でもいち早く中目黒の一等地に“いいともビル”ともいわれる自社ビルを建てました」(ある芸能プロ関係者)。

■飛び交う灰皿、お茶、ドラムスティック

 もちろん、仕事に関してはシビア。時にはコワモテが顔をのぞかせることもある。

「まずとにかく時間に厳しい。話は理路整然としていますが、いったん、スイッチが入ると昔は灰皿、お茶、そしてドラムのスティックが飛び交った。田邊さんの考えとしてはプロダクションの人間はあくまで黒子。社長が表舞台に出てくるのは絶対にありえないこと。それが今回は自身が矢面に立つハメになったのは忸怩たる思いがあるはずです。以前はイライラすると社長室にこもって中からドラムのスティックであちこちを叩いている音が聞こえてきたものです」(別の芸能関係者)

 所属タレントにはNHK大河「真田丸」主演の堺雅人までも擁し、業界に睨みをきかせる田邊氏。SMAP解散騒動でも暗躍するなど、その威光は衰え知らず。理論派で知られる一方、ギャンブル好きで知られ、とくにバカラに目がないそうだが、最近は体調面の不安もあり海外のカジノ通いは控えているという。それでも、一介のお笑いタレント風情がどう頑張ったところで田邊氏が「黒」というものを「赤」に変えることはできないことがよくわかる。

最終更新:9月7日(水)9時26分

日刊ゲンダイDIGITAL