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沖縄戦の特異性強調 国賠訴訟控訴審 戦争孤児ら証言

琉球新報 9月7日(水)9時59分配信

 沖縄戦民間被害に対する国の謝罪と損害賠償を求めた「沖縄戦被害国家賠償訴訟」の控訴審の第1回口頭弁論が6日、福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)で開かれた。国側は請求の棄却を求めた。原告側の瑞慶山茂弁護団長は意見陳述で「敗訴が確定すれば沖縄戦被害は救済されることなく、歴史の闇に消える。しかし司法が最も弱き人たちを救済しなかったという事実は、永遠に刻印される」と訴えた。


 瑞慶山弁護団長は原告の請求を全面的に退けた一審判決について、沖縄戦では住民を壕から追い出すなどの加害行為があり、その特異性の判断を回避していると批判。沖縄戦が原因のPTSDなどの外傷性精神障害に触れなかったことにも「法的判断をする責任を負う裁判所としては許されない」と強調した。

 控訴人として、日本軍による壕追い出しなどで家族7人を失い戦争孤児となった金城ツル子さん(80)=北中城村=も法廷に立った。自殺を考えた経験などを涙を流しながら語り、「元気なうちにこの問題を解決してもらいたい」と訴えた。

 国側は一審と同様に、当時は国家賠償法施行前だったため損害賠償の責任を負わないとする「国家無答責の法理」などの主張を展開し、訴えの棄却を求めた。

琉球新報社

最終更新:9月7日(水)9時59分

琉球新報