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金本監督で虎Vは無理? “生え抜き中軸”大成まで最低2年

日刊ゲンダイDIGITAL 9月7日(水)12時3分配信

「オフは大型補強も検討しているというが、中軸を担える生え抜き野手を取り、育てないと……」

 阪神OBがこう言った。6日の巨人戦は2-4で敗戦。今季、甲子園で8試合連続未勝利中という異常事態が続いている。前出のOBが続ける。

「若手、ベテランを含め、生え抜きの中軸を打つ野手がいないことも異常事態。『選手が育たない』といわれる巨人ですら、阿部、坂本、長野がいる。金本監督は、北條を遊撃に固定し、高山、原口にチャンスを与えてはいるけど、中軸を担うタイプではない。そんなチームは阪神くらいのもんだよ」

 今季開幕時の生え抜き選手の通算本塁打を見てみると、1位が鳥谷の126本。その鳥谷も衰えは顕著。2位はガクッと落ちて上本の17本、3位は狩野の15本、4位が梅野の11本であとは2ケタにも届かない。今季、原口が10本、江越が7本(昨年まで5本)を放ち、江越が梅野を抜いて4位に浮上しているが、低レベルの争いである。

 セの他球団には中軸を打てる生え抜きがいる。優勝目前の広島には丸(高卒9年目)、鈴木(高卒4年目)、3位DeNAは筒香(高卒7年目)、4位ヤクルトには山田(高卒6年目)がいて、最下位中日にも平田(高卒11年目)がいる。

 パもしかりだ。首位ソフトバンクには松田(大卒11年目)、日本ハムには中田(高卒9年目)、西武は中村(高卒15年目)、浅村(高卒8年目)、オリックスにはT-岡田(高卒11年目)がいる。

 二軍監督の経験があるプロ野球OBが言う。

「高卒野手で1年目からバカスカ打ったのは清原和博くらい。松井秀喜は2年、イチローですら3年かかった。最近では中村、坂本、山田が一軍でバリバリやるまで3年。筒香は5年かかった。大卒、社会人の即戦力にしても、投手はまだしも野手は技術に加え、年間143試合という長いシーズンを経験したことがないため、体力的にも精神的にもレギュラーで出続けるためには時間がかかる。よほど打てる選手でも、大成するまでには2年はかかるとみていい」

 新人年に20本以上打った野手は、100年のプロ野球史上で14人しかいない。大卒の金本監督だって、一軍で活躍するまで5年かかった。

 パ球団のスカウトによると、「今年のドラフト候補野手には1年、2年で主砲になれそうな選手は見当たらない」という。本塁打を打てる助っ人を2~3人取ったり、逆に守りを固めて15勝できる投手を補強で何人も引っ張ってくれば話は別だが、それでは育成を重視するチーム方針に反する。そもそも、金で動く助っ人や外様の選手では、チームの精神的支柱になりにくいのだ。

 これまでの編成、育成ベタのツケが回っていると言わざるを得ないし、3年契約の金本監督の任期は再来年まで。残り2年の在任中に優勝するのは至難の業かもしれない。

最終更新:9月7日(水)12時3分

日刊ゲンダイDIGITAL

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