ここから本文です

総菜店 ひそかな人気 森町の山あい・鍛冶島地区

@S[アットエス] by 静岡新聞 9月7日(水)8時53分配信

 森町中心部から北に約6キロの鍛冶島地区で、1軒の総菜店がひそかな人気を集めている。店名は「かづさや」。昨年7月に閉店したスーパーの人気総菜を復活させようと、元従業員の社沢和子さん(68)が1月に開業した。店の切り盛りに加えて移動販売も行い、中山間地の高齢者らの食生活を支えている。

 長年、町民に親しまれてきた同町城下の「スーパーさづかや」で、社沢さんは41年間にわたり総菜を作り続けてきた。閉店からしばらくして、耳に入ってきたのは「さづかやの煮豆が食べたい」というかつてのなじみ客の声だった。相次ぐ要望に決心し、自宅の車庫に店舗を開設。店名は「さづかや」に自分の名前の「和子(かずこ)」をかけた。

 煮豆は朝5時半から5時間かけて煮込み、しっかりと味を染みこませる。人口が多い町の中心部ではなく、あえて山あいの地元に店を構えたのは、移動時間を削って仕込みに充てるため。もう一つの理由は、交通手段がなく買い物が難しいお年寄りの存在だ。常連の女性(81)=同町鍛冶島=は「近くに店があるのは本当に助かる」と感謝する。

 温かな手作りの味の評判は口コミで広まり、店には浜松市や豊橋市からも買い物客が足を運ぶ。

 社沢さんは「この仕事が大好き。健康に気をつけて、できる限り続けたい」と話す。

静岡新聞社

最終更新:9月7日(水)8時53分

@S[アットエス] by 静岡新聞