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電力設備はドローンで守れ、保全員に代わり巡視・点検

スマートジャパン 9月7日(水)9時10分配信

 今回産業用ドローンにおいて提携する東芝とアルパインは以前から、車載分野などでの協業を行ってきた。これらの協力関係を生かし、新たに産業用ドローンにおける電力インフラの巡視・点検サービスの実用化に協力して取り組むことを決めた。

 電力インフラ事業における送電線や鉄塔の巡視・点検は、熟練の保全作業員による目視点検が主流となっている。しかし、山間部など行きにくい場所を点検する場合、点検場所までにたどり着くのに時間がかかる。さらに高所での作業となるため、危険が伴い、作業者にとっても事業者にとっても負担が大きかった。

 この負担を軽減すべく東芝とアルパインが事業化に取り組むのが、これらの作業を産業用ドローンで行うサービスである。ドローンを使用することで、負担少なく高所の送電線や鉄塔上部の画像を撮影することができ、迅速な状況把握・作業時間の短縮・安全性の向上などが実現可能だ。

 アルパインの航行制御技術(GPS、ジャイロ機能、地図情報連携など)でドローンを安全に効率良く飛行させ、撮影した点検対象物の画像を画像処理・分析・検出の仕組みを構築した東芝のIoT基盤上で処理することにより、送電線のアーク痕などの要点検箇所を短時間で検出可能とする(図1)。

 東芝は、エネルギー事業領域で培ってきた実績とノウハウをIoT基盤に構築し、センサーから得られた画像や数値データを収集・蓄積・分析することでデータの見える化や利活用をトータルで実現するシステムを既に提供。今回開発するシステムでは、ドローンで撮影した画像をIoT基盤上に構築した画像処理や機械学習などで分析することで、電力インフラ設備・施設の安全で高効率な点検作業を実現することを目指す。

 一方のアルパインは、車載機器メーカーとして、車載システムを構築する上で必要なシステム開発力や高い品質作りを強みとする。今回の開発においては、ナビゲーション開発で培った位置制御技術をドローンの安全航行のためのシステム制御へ生かす方針である。

 両社では産業用ドローンによる電力インフラ点検サービスを、2017年度中に実用化する計画を示す。さらに、国内外のさまざまな社会インフラ設備・施設にドローンを活用した巡視・点検サービス事業を展開する方針だ。

最終更新:9月7日(水)9時10分

スマートジャパン