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【全米オープン】マリー撃破へ錦織はこう戦え

東スポWeb 9月7日(水)16時48分配信

 5日(日本時間6日)に行われたテニスの全米オープン男子シングルス4回戦で、世界ランキング7位の錦織圭(26=日清食品)は同23位イボ・カロビッチ(37=クロアチア)をストレートで撃破し、2年ぶりの8強入りを決めた。準々決勝の相手はリオ五輪金メダルで同2位のアンディ・マリー(29=英国)に決定。リオ五輪でも完敗した難攻不落の相手をどう攻略すればいいのか。日本テニス協会理事で“元祖ライジングの名手”倉光哲氏(72)がその道筋を示した。

 今大会初のストレート勝ちで4回戦を突破した錦織にとって、いよいよ本当の意味での全米オープンが始まる。リオ五輪準決勝以来となるマリーとの対戦。“メダリスト対決”を制すれば悲願の4大大会初制覇に大きく視界が開ける。

 だが、五輪2連覇を成し遂げた今のマリーの充実ぶりは際立っている。リオでは錦織がほとんど何もさせてもらえず、一方的な試合でストレートの完敗。今や同1位ノバク・ジョコビッチ(29=セルビア)の座を脅かすほどの勢いがあり、今大会も4回戦では自己最速の時速227キロサーブを記録するなど、キャリア最高といっていいほどの調子を誇っている。

 そんな相手に対し、倉光氏が示した対策は大胆なものだ。ストローク戦で活路を開くのが錦織の必勝パターンだが「さすがの錦織も対等に打ち合いをしていたら勝ち目はない」と断言。鉄壁の防御力を誇るマリーに対しては、逆にラリー戦に持ち込ませないことが勝機につながるという。

「先手を打つこと。マリーのセカンド(第2サーブ)は強力なサーブじゃない。踏み込んで叩いていくとかしないと。サーブ&ダッシュをしてもいい。いかに、スキあらばネットに詰めるテニスをしていくか。普通にやっていくんじゃなくて、攻撃を絶えず考えていく」

 自身が果敢に前に出ることでマリーのリズムを崩す。ドロップショットやロブショットで揺さぶることも有効だという。「今の錦織の調子からすると、それができる」と倉光氏は力を込めた。

 錦織が最も課題としていた第1サーブは、カロビッチ戦で今大会最高の60%まで上昇し、復調の兆しが見えた。倉光氏は「ファーストが入れば、マリーもレシーブが浅くなる。浅くなったものを打ち込んでいけばいい」。スピードの落ちた第2サーブは角度をつけても狙われやすいだけに、勝負できる態勢は整いつつある。

 絶対王者のジョコビッチが負傷で本調子でない中、最大のヤマといえる。マリーを撃破すれば頂点も見えてくる。五輪では表彰台に立ったものの「隣にいるアンディ(マリー)がすごい高いところにいるという印象もあった」と力の差を痛感しただけに、リベンジの思いが強い。2年前の準決勝でも不利な下馬評の中でジョコビッチを破ったように、全米の舞台は錦織に普段以上の力を与える。全身全霊を注いで挑む大一番で、過去1勝7敗のマリーの牙城を崩すことはできるか。

最終更新:9月7日(水)16時48分

東スポWeb