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エース殺しのマエケン、1年目野茂超え14勝「信頼を得るチャンス」

スポーツ報知 9月7日(水)6時6分配信

◆ドジャース10―2ダイヤモンドバックス(5日・ロサンゼルス)

 ドジャースの前田健太投手(28)が5日(日本時間6日)、本拠のDバックス戦に先発し、6回1/3を3安打1失点。年俸30億円を超える右腕グリンキーに投げ勝って14勝目(8敗)を挙げた。日本人1年目としては、95年の野茂英雄(ドジャース)を抜き、歴代3位タイ。ロサンゼルス移転後の球団新人記録では2位タイ。同級生のヤンキース・田中将大投手(27)も本拠のブルージェイズ戦に先発、6回1/3を7安打2失点で5連勝となる12勝目(4敗)をマークした。

 7回1死一、二塁でマウンドを降りる際のスタンディングオベーションが、ドジャースファンの前田への最大の賛辞だった。

 相手先発が昨年までド軍のエースだったグリンキー。総額2億650万ドル(約210億円)の6年契約でDバックスに移籍した。チームにとって負けられない一戦。首脳陣はパドレス戦登板を回避してまでも、前田に運命を託した。「初回からていねいに…とにかく先に点を与えないように、と意識しながらマウンドに上がりました」。最速93マイル(約150キロ)の速球に、切れのいいスライダーとカーブ、そして「開幕した頃よりも今の方がチェンジアップの感覚がいいですし、使える球になってきているなあ、と思います」と話すボールが相手を仕留めていく。初回先頭打者に安打を許したが、その後、18人の打者を連続凡退させた。

 味方打線もグリンキーに襲いかかる。4回にゴンザレスが2ラン、5回は新人王大本命シーガーの24号3ランなどで6点を挙げ、憎き相手をマウンドから引きずり降ろした。「いいピッチャーと当たることが多くなってきて、チームの状況も大事な時期に入ってきたので、そういう中で勝てるというのは自分にとってすごく自信になる」と、同タイプと言われることが多いグリンキーに投げ勝った右腕の表情がすべてを物語っていた。

 「チームメートからも、ファンからも、首脳陣からも信頼を得るチャンスだと思う」。8月以降ロッキーズで7月までに10勝していたチャットウッドを、1ゲーム差の天王山でジャイアンツの強打剛腕バムガーナーを倒し、そしてグリンキーにもあっと言わせた。その思いが確実なものとなった試合だった。

 ナ・リーグ西地区で2位に4ゲーム差をつけるド軍で、先発27、勝利14、投球回153、奪三振156、防御率3・29(規定以上)はすべてチーム最多。これは日本人投手では初めてとなる堂々のエース。これで1年目の日本人投手3位タイとなる14勝。95年、チームを地区優勝に導いた野茂の13勝を超えた。「1年目から結果を出すことは大事だけど、(日本人投手の)1年目の数字を超えるなど気にしていない」。過去の数字ではなく、相手エースに投げ勝つ。前田の思いはそれしかない。(盆子原 浩二)

最終更新:9月26日(月)10時2分

スポーツ報知

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