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独鉱工業生産指数、7月は予想に反し2年ぶり大幅低下

ロイター 9月7日(水)21時0分配信

[ベルリン 7日 ロイター] - ドイツ経済省が7日発表した7月の独鉱工業生産指数(季節調整済み)は、予想に反して前月比1.5%低下となった。1年11カ月ぶりの大幅低下で、同国経済が成長鈍化へ向かうことを示唆する内容となった。市場予想は0.2%の上昇だった。

生産指数は、建設セクターでは前月比1.8%上昇し、エネルギーでも同2.6%上昇したが、製造業の同2.3%低下は補えなかった。

6月は、前月比0.8%上昇から1.1%上昇に上方修正された。

前日に発表された7月の鉱工業受注指数は前月比0.2%上昇と、予想の0.5%上昇に届かず、中国など新興国からの需要減に対する懸念が広がっていた。英国が欧州連合(EU)離脱を決めたことも、輸出の下押し要因になったとみられる。

経済省は声明で「世界の輸出市場が低迷していることを背景に、鉱工業セクターでは企業による様子見が継続している」との見方を示した。

INGのエコノミストであるカーステン・ブレゼスキ氏は、鉱工業生産の減少を1つの要因だけに結び付けるのは無理だと指摘。「この傾向は、英国の国民投票のずっと前から始まってはいた。ただ、7月の指数低下の主な要因の1つになったことは明らかだ」と述べた。

さらに「もっと一般的な話をすれば、中国やユーロ圏における経済活動鈍化、製造業からサービス業へのシフトなどにより、ドイツの鉱工業に悪影響が出ているもようだ」と話した。

<高まる政府への圧力>

これまでドイツの経済成長の重要なけん引役の一角を担ってきた民間消費に鈍化のサインが見え始めた現在、ドイツ政府は、教育やインフラ、ハイテク分野への投資を拡大するべきとの圧力にさらされている。

在任期間が10年を超えるメルケル首相に対しては、社会民主党のシュレーダー前首相が実行した改革の恩恵を享受するばかりで、経済の現状について危機感を持っていない、との批判的な声も広がっている。

ショイブレ財務相は、来年の選挙後に低中間層向けの減税を行うと約束するが、投資のために新たな借り入れを行うことは否定している。

最終更新:9月7日(水)23時13分

ロイター