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報道・メディアのあるべき姿とは 記者クラブ、貧困女子高生問題をめぐって

AbemaTIMES 9月7日(水)15時24分配信

(C)AbemaTV

記者クラブとは、公的機関や業界団体などの組織を継続的に取材するため、新聞・テレビ局などが中心となって構成されている組織で、日本独特の制度と言われている。
メディアがそれぞれ単独で取材するより、情報を素早く、無駄なく、スムーズに取材、国民に公開できるというメリットがある反面、取材対象に近くなりすぎ権力批判ができなくなったり、加盟社以外に対して閉鎖的、排他的というデメリットが大きいことも指摘されてきた。今年発表された報道の自由度ランキングで日本は72位と低い結果に終わってしまった。その要因の一つが、記者クラブと言われている。海外メディアから見れば「日本のメディアは自主規制し、独立性を欠いている」と見えてしまったのだ。

記者クラブの是非について、ジャーナリストの青木理氏は「本気で権力の監視をするならば、こんなに恵まれた環境はない」と語る。記者クラブは、庁舎内などに専用の記者室を取材対象側から無償または低額で割り当てられ、情報提供などを独占的に受けられるからだ。しかし「実際は癒着をしてしまったり、見て書かなかったりということが多くなっている」と、その弊害についても言及した。

また最近、同じくメディアの問題で世間を騒がせたのが、NHKニュース7の貧困女子高生についての報道だ。貧困のため進学を諦めざるを得ない家庭の話で、家にはクーラーがないので保冷剤をタオルに巻いて首を冷やしているとか、勉強に必要なPCを買うお金がないので、1000円ほどのキーボードで練習をしているといった内容が放送された。
番組に彼女は実名で登場し、親子ともに顔が画面に映し出された。これにネットはすぐに反応し、家まで特定される事態に発展。本人たちの許可を得ているとはいえ、仮名にするなどの配慮が必要だったのでは、などの批判が殺到した。

しかもネット上の文言だけを頼りに、まったく取材・裏取りをしていないネットメディアが記事を捏造し、数日後に訂正するという失態も起きた。

さらに火に油を注いだのが自民党の片山さつき参議院議員だった。自身のツイッターに「貧困とはちょっと違うのでは」というニュアンスの文言を書き込み、NHKに説明を求めることを予告。その後、NHKは「貧困の典型例としてではなく、経済的理由で進学をあきらめることを本人が実名と顔出しで語ったことを伝えたかった」という回答の文言をツイッターにアップした。

一連の騒動を巡って、議員が放送内容にここまで関わることは報道の自由への侵害では、と危惧する声が上がっている。

最終更新:9月7日(水)15時40分

AbemaTIMES