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「震災の経験生かして」 久慈市民、行政に注文 台風10号1週間

デーリー東北新聞社 9月7日(水)10時53分配信

久慈市の中心街や山間部に甚大な被害をもたらした台風10号の通過から、6日で1週間が経過した。市幹部は「東日本大震災よりも被害が大きくなる可能性がある」と指摘。災害ごみや泥にまみれた市街地の復旧を急ぐほか、道路の寸断による孤立状態の解消や被災者支援に力を注ぐ考えだ。特に街の顔である中心街の機能回復は喫緊の課題。市民は行政側に対し、「震災の経験を生かし、スピード感を持って取り組んでほしい」と注文を付ける。
 市災害対策本部によると、5日現在の家屋被害件数は1654件。全壊13件、大規模半壊165件、床上浸水1067件、床下浸水409件に上る。市は必要があれば仮設住宅などを用意する構えだ。
 冠水の最大水位が2・2メートルだった表町商店街付近では、今もなお市民が片付けに追われている。6日に浸水した商店で作業していた男性(53)は「店内に入った泥はまだある。いつになったら片付けが終わるのやら」と途方に暮れていた。
 市内で孤立した状況にあるのは、同日正午現在で29世帯55人。道路の復旧やヘリコプターによる救助などで、前日午後10時現在の85世帯167人から大幅に減少した。
 市道2本が土砂災害で通行止めとなり、24世帯が孤立状態だった同市山根町の端神集落では、5日に市道1本が応急復旧し、車両の行き来が可能に。
 6日は集落のシンボル「桂の水車広場」に地元住民とボランティアの計8人が集まり、大雨で生じた溝に土をかぶせ、消石灰で消毒する作業に当たった。
 町内会長の大久保俊勝さん(71)は「建物は無事だったし、道路がつながったので一安心。広場で実施する毎月恒例のイベントは10月から再開したい」と意欲を語った。

デーリー東北新聞社

最終更新:9月7日(水)10時53分

デーリー東北新聞社