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LEDでレタス量産成功 富士通が会津若松で低カリウム水耕栽培

福島民友新聞 9月7日(水)10時51分配信

 半導体製造工場の一部を活用し、低カリウムレタスなどを水耕栽培している富士通ホーム&オフィスサービス(会津若松市)は、発光ダイオード(LED)照明を活用した低カリウムレタスの量産に成功、大幅な生産性の向上と省エネを実現した。同社によると、栽培環境の整備が難しい低カリウムレタスの生産で、LEDの導入に成功した例は世界でも珍しいという。

 同社は2014(平成26)年から、完全閉鎖型植物工場「会津若松Akisaiやさい工場」を運営。腎臓に障害がありカリウムの排出が困難な人も食べることができる、通常の5分の1以下のカリウム含有量のレタスの栽培に取り組んでいる。

 これまでは栽培実績のある蛍光灯を光源に使用してきたが、蛍光灯は発熱するので室内を冷却する必要があるほか、光量が少なくムラがあり生産コストが高い。そこで15年ごろから、LEDに適した栽培技術の確立に取り組んできた。

 同社のレタスは、センサーで温度や養液成分のデータを取り、品質が一定になるよう管理している。カリウム含有量のほか、苦みの元である成分を調整することでレタス本来の甘味を引き出す。

 宮部治泰生産部長(52)は「これまでのファンに美味しいと言ってもらえるよう、特徴を損なわずLEDを導入するため細かい調整を重ねてきた」と話す。

 LEDを導入できたことで、単位面積比で約50%の生産性向上、35%の省エネに成功。さらにLEDの光量の強さや養液の成分を調整することで、甘みや食感の良さに磨きをかけた。前社長の今井幸治特命顧問(65)は「思った以上の成果が出た。さまざまな野菜のカリウム低減や機能性の向上に取り組み、付加価値の高い野菜づくりを進める」と今後の展望を語った。

福島民友新聞

最終更新:9月7日(水)10時51分

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