ここから本文です

川崎市、徴収漏れ1億円か 下水道使用料1511件請求せず

カナロコ by 神奈川新聞 9月7日(水)8時34分配信

 川崎市が過去にさかのぼって使用者に支払いを求めるべき下水道使用料を1511件請求していなかったことが6日、分かった。市有施設である公園など約90カ所が無届けで下水道を使っていたことも判明。市上下水道局が調査結果を近く公表するが、地方自治法で時効とならない範囲(最長5年間)でさかのぼって概算しても徴収漏れは合わせて約1億円に上る模様。

 建物の新築や浄化槽からの切り替えで下水道を使う場合、使用者は排水管の接続前に市の下水道事務所に届け出て工事許可を得る必要がある。工事後に完成届を出して使い始め、下水道料金が徴収される。

 大量の料金未請求が判明したのは、2011年8月~14年3月末に無届けなどによる下水道使用を市に指摘され、料金を納め始めた使用者の過去の遡及(そきゅう)分。市は本来ならば使用者が下水道に排水管を接続した時期を調べ、過去の未納額を確定し請求する必要があったが、当時の上下水道局が怠っていた。

 市上下水道局は今後、それぞれの接続時期を個別に調べ過去遡及分を個人や企業の使用者に請求していく方針だが、5年間分で概算すると総額約8260万円に上る。単純平均すると1件当たり年額1万円程度となる模様。

 同局では11年8月にも一斉調査で約2600件の徴収漏れが発覚しており、14年4月から水道料金と下水道料金を一括徴収するシステムを導入した経緯がある。以降は徴収漏れがなくなったとされるが、一斉調査からシステム移行までの3年間に過去遡及分の料金未請求が集中、これまで見逃されてきたことになる。

 昨年に周辺市で下水道料金の徴収漏れが相次いで発覚したことを受け、同局が過去の内部データなどを再点検したところ大量の未請求が判明した。

 一方、この料金未請求とは別に判明したのが市建設緑政局が所管する公園など91カ所での料金未払い。無届けで排水管を下水道に接続した形で使っていたため、上下水道局が下水道使用を把握できず、料金が徴収されてこなかった。5年間分で概算すると未払い総額は約2270万円に上る。

 同局が中原平和公園(同市中原区)の無届け使用を発見し、今年5月に市建設緑政局に対し全ての公園で同様のケースがないか再点検を依頼していた。

 市の下水道条例では無届けで排水管を下水道に接続工事を行った者や必要な届け出を怠って下水道を使用した者に過料5万円以下の罰則を定めている。

最終更新:9月7日(水)8時34分

カナロコ by 神奈川新聞