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「学校ではできない体験」が進路を拡大、インターン生に聞く就業体験

リセマム 9月8日(木)17時15分配信

 大学生にとって、9月はまだ夏休み。本格的に就職活動を開始する際の参考とすべく、長期休暇を利用して気になる企業のインターンシップに参加する大学3年生や高専4年生も多いだろう。2016年も、さまざまな企業が2018年卒生を対象とした就業体験の場を設けている。

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 島根県松江市に開発拠点を構えるイードは、エンジニア職を志望する学生を対象にしたインターンシップを開催した。インターンシップに参加した、松江工業高等専門学校(松江高専)情報工学科4年生の渡部未咲希さんと野中咲穂さんに、現在の進路を選んだ理由や5日間の就業体験を通して学んだことを聞いた。

--おふたりは中学校を卒業後、普通高校でなく高等専門学校を進路に選ばれたのですね。きっかけは何だったのでしょうか。

野中さん:幼稚園から小学校高学年までは、ずっと漫画家になりたいと思っていました。でも、小学校高学年のころ、パソコンのゲームが流行りはじめ「パソコンって面白いな、パソコンの授業を受けてみたいな」と思ったのが、高専に進学しようとしたきっかけです。当時はアメーバピグで遊んだりYouTubeを見たり、1日中パソコンと向き合っていました。今でも、できるならずっとパソコンを触っていたいです(笑)。

渡部さん:兄が松江高専のOBで、とても楽しそうに学校に通っていたことにも影響されていますが、情報系に強い方が社会に出た際、役に立つのではないかと考え入学しました。勉強はすごく難しいのですが、自分に合う友達も多くでき、普通高校に行っていたら体験できないことが多く、入学して良かったと思っています。今はプログラミングを勉強していますが、小学校のころは声優、中学校のころはアナウンサーと、表現する仕事につきたいと思っていました。

--普通高校と違う体験とは、どういったものでしょうか。

渡部さん:私の中で、普通高校は大学に行くための受験勉強をするイメージが強いのですが、兄からは「高専では社会で実践的に役に立つことを学べる」と聞いていました。実際に入学してみると、座学やプログラミングだけでなく、ビジネスコンテストや、インターンに向けてメイクアップ講座まであることに驚きました。先生は企業から来て教えている人が多く、「現場ではこうなっているんだ」と実践的なビジネスを教えてくれます。

野中さん:周りの友達もパソコンや漫画が好きで話が合う人が多く、一生の友人ができました。高専に進学をして後悔はないです。

--学生時代に打ち込んだことはありますか。

渡部さん:中学校から吹奏楽部でフルートをやっていて、高専でも続けています。高専の部活は基本的に学生主体で運営されていて、私は3年生のころから演出係のリーダーを担当しています。3年生のころは上手く運営ができず、後輩の不満がたまっているのが肌でわかり、プレッシャーで毎日お腹が痛かったです。今ではその反省点を生かし、下級生としっかりコミュニケーションを取り頑張っています。

野中さん:秋には中国地区の高専生が集まる英語のスピーチコンテストがあります。一昨年のスピーチコンテストに運営のお手伝いで参加したことがきっかけで私も出場してみたいと思い、出場することにしました。スピーチコンテストは、暗記部門とスピーキング部門、それぞれ2名の学生が選ばれるのですが、私は暗記部門に選ばれました。去年も応募していたのですが選ばれず、今年選ばれた時はとても嬉しかったです。暗記部門で1位を目指します。

--なぜインターンシップを受けてみようと思ったのですか。

野中さん:学内の掲示板でインターンシップの募集がきているのを見て、島根ではWeb系企業のインターンシップは少なく、現場がどんな感じなのかを知りたいという興味から応募しました。

渡部さん:もともとWeb制作について興味があり、イードではWebサイトを数多く運営しているので、実際の現場で刺激を受けてみたいということがひとつと、学校内で会社説明をされたことを覚えていたことがきっかけです。

--インターンシップを受けてみて、得たものや気付きはありましたか。

野中さん:働くことのイメージが変わった気がします。インターンシップに来る前まではともて緊張していましたが、暖かい雰囲気で迎え入れていただき、リラックスして取り組めました。最初は、「みんなスーツを着ているのかな」「時間はきっちりしてるのかな」と思っていたのですが、人それぞれ働き方が違うことに驚きました。インターンの課題を達成できたことはとても感動しましたし、企業のシステムを触る機会は学校ではできない体験です。また、ひとつの企業でもさまざまな職種があることもわかり、進路の選択肢が増えたと思います。気配りができて、周りの人とコミュニケーションをきちんと取れる社会人になりたいです。

渡部さん:学校では先生から「これをやりなさい」と、課題を与えられることが多く、コードを書くことは苦手意識があったのですが、自分でやりたいことを一から考え、実装できたことは嬉しかったです。初めて使うプログラミング言語でしたが、受入先のみなさんが優しく指導してくださったおかげで達成できました。学校では体験できない刺激を受け、友人たちにも自慢します。社会人としての基本はしっかりおさえて、信頼関係を築き「この人の言うことは信頼できる」と、円滑に仕事を進められる社会人になりたいです。

--インターンに参加したことで、働くことのイメージや多くの刺激を受けたことは良い経験になりましたね。本日はありがとうございました。

 一言にエンジニア、と言ってもその幅は広い。中でも、IT企業のエンジニアは「7K」と揶揄されることもある。企業の公式Webサイトや、インターネット上で取得する情報だけでは、その企業の実態まで把握することは不可能であろう。インターンシップに参加することで、そういった通説が本当なのかどうか、自分はこの仕事にあっているのかどうか、判断する材料にできそうだ。

 インターンシップ募集を行っている企業はまだまだ多くある。自身の将来をみすえるひとつの手段として、インターンシップに飛び込んでみてはいかがだろうか。

《リセマム 山崎浩司》

最終更新:9月8日(木)18時0分

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