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野犬に追われ男性けが 群れ分散、対策進まず 国頭辺土名

琉球新報 9月8日(木)12時38分配信

 【国頭】国頭村楚洲と安田周辺で野犬が数十匹群れをなして徘徊(はいかい)している問題で、国頭村辺土名でも男性が野犬に追い掛けられ擦り傷を負っていたことが分かった。野犬の群れは村内に分散化しているとみられ、被害が広がる可能性がある。住民らは「人がかまれてからだと遅い」と行政に早期の対策を求めている。


 7月、マラソンの合宿で国頭村森林散策路(クロスカントリーコース)を走っていた南風原町の仲間樹さん(23)は4匹の野犬に背後から追い掛けられた。「『ギャンギャン』という鳴き声がずっと聞こえていて、気付くと後ろから走ってきていた。自分もダッシュしたがすぐに追い付かれてしまった」とおびえた様子で話した。仲間さんは野犬に追われ、倒れ込んだ際に左肘に擦り傷を負った。「とても怖かった。すごくトラウマ(心的外傷)になってしまった。あのコースは環境として最高だったが、もう行きたくない」

 村は県と連携し餌付けしたりわなを仕掛けたりしているが、1匹も捕獲できていない。県外では吹き矢や麻酔銃を使う手段もあるが、動物愛護の観点から批判が多く、実施できていない。県の担当者は「野犬の警戒心が解けるまで時間がかかるため、長期戦が強いられることになる」と話した。一方で、国頭村に住む男性は「人がかまれてからでは遅い」と行政の対応が後手に回っている現状を批判した。

 NPO法人どうぶつたちの病院沖縄の長嶺隆理事長は「村内に野犬の群れがいくつかあると思われる。調査や生息状況を調べて早急に戦略を立てる必要がある」と指摘した。

琉球新報社

最終更新:9月9日(金)11時20分

琉球新報