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BIMに特化したドキュメント管理を実現、オートデスクが「Docs」を発売

スマートジャパン 9月8日(木)6時10分配信

 オートデスクは2016年9月7日、「Autodesk BIM 360 」(以下、BIM 360)の新サービス「Autodesk BIM 360 Docs」(以下、Docs)の販売を開始した。建設プロジェクトで使われる2D/3Dデータや設計図書の管理・保存、共有や編集などの作業の効率化に貢献する。

 オートデスクのBIM 360は、BIM(Building Information Modeling)に特化したクラウドサービス。BIMモデルを使い仮想的に設計・施工が行える「Glue」、生産計画を管理できる「Plan」、施工管理が行える「Field」など、複数のサービスで構成されている(現時点で海外のみで展開中のものもある)。今回発表したDocsも、このBIM 360を構成するサービスの1つになる。

 建設プロジェクトには数年間にわたって多くの企業と実務者が関与し、その中で膨大な数の図面や文書、モデリングデータを作成していく。一方、こうした情報は関係者はチームごとに異なるスケジュールで作成が進められ、さらにその作成ルールも企業ごとに異なる場合が多い。Docsはこうした複雑かつ手間の掛かる2D/3Dのデータ管理やその共有の効率化を目的に開発されたドキュメント管理サービスだ。オートデスク テクニカル アカウント マネージャーの山根知治氏は「DocsはBIMを実現するためのプラットフォームになると考えているサービス」と位置付ける。

 特徴は主に3つ。1つ目がBIMモデルに含まれる2D/3Dのデータを統合管理し、編集できる機能だ。3Dのモデリングデータだけでなく、紙ベースでやりとりされているような2次元のデータもまとめて管理できるようになっている。

 モデリングデータを閲覧する場合、専用のビューワーもしくはCADソフトが必要になる場合も多い。例えば設計者が作成したデータを、施工担当者が閲覧したいという場合、こうしたツールの問題は障壁となる。そこでDocsでは一度アップロードしたデータであれば、Webブラウザやタブレット端末用のアプリケーション上で閲覧できるようになっている。さらにそこからモデリングデータや2Dの図面に対して直接朱書きやコメントを入れたり、それを指定したユーザーに共有したりもできる。

 この他、Docs上で複数の図面の比較や、重ね合わせも可能だ。図面に変更を加えた場合、変更部分の色分けや、前のバージョンとの比較も行える。モデリングデータをクリックすると、該当する2Dの図面を表示するリンク機能も備える。

安全な情報共有・管理をサポート

 2つ目がデータを安全に管理・共有する機能だ。Docsではクラウド上に作成したフォルダやデータに対するアクセス権限の管理といった基本的な機能の他、複数の管理機能を備える。代表的なものとしては、特定のタブレット端末のみにデータの閲覧権限を付与する機能や、図面やモデリングデータを特定のユーザーに見せたいという場合に、クラウド上にある指定したデータを、Webブラウザ上などからダウンロード不可の状態で閲覧させられる機能がある。これにより、データそのものを送付するリスクを防げる。

 Docs上にあるファイル、データへのアクセスや変更履歴などのログは全て記録される。また、図面などのファイルは過去のバージョンも保存される。バージョンを元に戻したり、データをバックアップしたりといった用途でも活用可能だ。また、プロジェクトが終了し建築物を施主に引き渡した後、維持管理への活用を目的にDocs上にあるデータにオーナー側に提供するといった使い方もできる。

 3つ目の特徴が、拡張性だ。BIM 360を構成するソフトウェアは、全てオートデスクが提供する開発者向けプラットフォーム「Forge」に対応している。そのため、DocsについてもForgeで提供されるAPIを使い、他のシステムやサービスとの連携や、その企業独自のワークフローに合わせてカスタマイズ可能だ。

 Docsの価格は利用するユーザー数に応じ、個別の見積もりとなる。販売は日本国内だけでなくグローバルで同時となっており、オートデスクでは企業規模・地域を問わず、ドキュメント管理を必要とする建設業界のユーザー全てを対象に提案を進めていく方針だ。

最終更新:9月8日(木)6時10分

スマートジャパン