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広瀬すず、いつかやりたいコトやりたいように…主演映画「四月は君の嘘」10日公開

スポーツ報知 9月9日(金)15時2分配信

 女優の広瀬すず(18)が山崎賢人(22)とW主演する映画「四月は君の嘘」(新城毅彦監督)が10日に公開される。「月刊少年マガジン」に連載された単行本累計発行部数500万部の人気漫画(新川直司氏作)の実写版で、広瀬は高校生バイオリニスト・宮園かをりを演じている。クランクイン半年前からバイオリンのレッスンを始め「楽器に触れるのも初めてで、最初は音も出なくてしんどかった」という。今やドラマや映画、CMに大車輪の活躍を見せるが、こだわりの強いファッションの世界への興味も。「いつかデザインの仕事をしたい」と夢を語った。

 映画は病魔に侵されながらも自由奔放な演奏をする宮園かをりと、母の死をきっかけにピアノが弾けなくなった天才ピアニスト・有馬公生(山崎)との淡く切ない青春ラブストーリー。広瀬は今まで「海街diary」や「ちはやふる」などに主演しているが、恋愛モノは初めてとなる。

 「話をいただいた時は、何か『ワーッ』と高ぶりました。今まで公開された(ラブストーリーの)作品を見て、ああいう世界観なのかと勉強になりました。ただ(今作は)“壁ドン”とかの恋愛とはちょっと種類が違って、好きとかが一番大事なことではなく、限られた時間の中でどれだけ人間味を感じ、一緒にいるだけで倍幸せに思える、という生命力にあふれている作品でした。苦しい中で強く美しく、いろんな色に染まって生きている(宮園)かをりに強さを感じました」

 広瀬のバイオリンを弾くシーンは見どころの一つ。劇中でパガニーニの「24のカプリースOp.1 第24番イ短調」やサン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチオーソ」などの難曲に挑んでいる。

 「バイオリンをやるのは知っていましたが、どこまでやるのか分からず、楽曲を聞かされた時『これはただごとじゃない』と。正直なめていました。撮影の半年前に初めて楽器に触れましたが、当然ですが音も全然鳴らない。弓を弾く手首や腕の角度も独特の世界観があって、やっている人が見ると一発で分かっちゃうのでプレッシャーはありました。4本の弦もそれぞれ音が違うので、どこを弾いているのか、音が出ているのに違う弦を弾いていたらウソっぽくなりますから…。弓を下でやっている時には左手はここを押さえているとか。1音符ずつチェックしながらやりました」

 公生と橋の上から川に飛び込む場面もある。岐阜・郡上八幡の有名な飛び込みスポットでの撮影は、肌寒さを感じる10月中旬だった。

 「長回しのシーンではなく、川から出ては入っての繰り返し。ずっと入っていることはなかったですが、やっぱり水は冷たかったです。(川から)上がるたびに(大きなたらいを)お風呂みたいにして体をつけて、頭からバケツでお湯をぶっかけてもらいました」

 今回はバイオリンにトライしたが、前作「ちはやふる」では競技かるた(百人一首)部員、新作「チア☆ダン」(来春公開予定)ではチアリーダーを演じている。初モノに挑戦することが多いが、毎回“その気”になるまでに時間を要するという。

 「百人一首はすごい深くて広い世界だなと感じました。練習を始めた当初は『もう疲れた』とか『全然分からない』と弱音ばかり。あれもこれも初めて触るモノばかりで、興味から湧くやる気は正直出ません。練習していく過程で何かつかんだ時に、初めてワーッとスイッチが入るんですが、これもなかなか入らなくて…。練習の半分が過ぎて、かなり先にゴールが見えたあたりに感じることが多く、そこまではもうしんどくて長いだけ。終わった時はスパッと頭の中から消すようにしています」

 ―チアダンスも大変だった。

 「バイオリンと同じレベルのつらさです。体がめちゃめちゃ硬いところからのスタートでしたから…。骨格がまず開かないと、体は柔らかくならないんですよ。それには毎日練習することが大切で、筋肉を柔らかくするグッズを集めたりもしました。今では体も柔らかくなって代謝も良くなりました(笑い)。撮影後はスパっと忘れますが、ダンスの先生から『体が柔らかくて損することはない』と言われて、ストレッチだけは忘れずに続けています」

 中学2年生から芸能界で仕事をしている。姉の広瀬アリス(21)が所属する事務所から誘いを受けたのがきっかけだが、何事も自分で決めることが苦手な性格だそうだ。

 「お姉ちゃんが仕事をやっていた流れでポンと入ったんですが…。仕事も何かを練習をしているのと同じ感覚で、そこに自分の意思はないんですね。(小2から始めた)バスケットボールもそうで、お姉ちゃんが小学校を卒業したら、次世代のチームが9人になっちゃう。10人いないと試合できなくなるので、よく練習を見に行っていた私が人数合わせで入れられたんですよ。今まで自分の意思で何かを始めたことはないんです」

 ―芸能の仕事には後ろ向きだった。

 「最初はお姉ちゃんの近くでチョロチョロやっていました。芸能界には1ミリの興味も湧かず、ずっとやろうとは思ってなかったです。次に東京へ呼ばれた時には、どうやって引きこもってやろうかとか、部屋にカギかけて出ないようにしようとか考えていましたから」

 今やドラマや映画、CMと引っ張りだこ。若手女優として足場を築いているが、揺れ動く気持ちもある。

 「この仕事を一生やろうという思いはまだありません。元々(芸能界で)絶対やりたいと思ったこともなく、逆になんでやめずに今も続けているのか、私も分かっていません。謎なんです。でも、バラエティー番組で『一生やる』という人は大体やめて、『いつでもやめる』という人はだいたい続けているのを見ましたが、それって分かるような気がします。私もバスケをすぐやめようと思っていたら8年やっていましたから…」

 現在、高校3年生、仕事と学業の両立も大変だが、温めている夢がある。

 「今、学校では、みんな卒業後の進路を決め始めている時期です。デザイナーを目指して専門学校に通う友達がいて、作った服を持ち寄っては仲間で写真を撮って楽しんでます。そういうのを見ているとステキだなと思っちゃいます。私はデザインとか服も大好きで、着る服で一日のテンションも全然変わります。そっち(デザイン)もやりたいと話したら事務所の方に『この仕事をしていてもできるよ』と。そしたら『なんかできちゃうな。どうしよう』って、今はワクワクしています。自分でデザインすれば、常に気に入った服を着られるから絶対に楽しいですよ。ただ、今のレベルは気持ちは100ですが腕の方は…。お母さんが裁縫の免許を持っているので、教えてもらえますね(笑い)。これから頑張ります」

 目をそらさず、相手の目を見つめて話をする。吸い込まれそうな瞳の先に見えるのはなんだろうか。18歳の可能性は止められない。(ペン・国分 敦、カメラ・小泉 洋樹)

 ◆休日は出掛けても…あまり気付かれない

 休日は部屋で過ごすか、気に入った服を求めて単独での外出が多いという。

 「誘われたらご飯に行くぐらいで、あまり自分からは誘いません。部屋にこもって、ユーチューブで服のデザインや『刺繍(ししゅう)』とかワードを入れて検索していると落ち着きます。外出も一人で渋谷とかで服を見るか映画観賞ぐらい。街ではあまり気付かれません。こちらがすれ違う人の目を気にして見ることで、逆に気付かれるというのが分かりました。服だけに集中して見ていると、素通りしていきます」

 ◆広瀬 すず(ひろせ・すず)1998年6月19日、静岡県生まれ。18歳。2012年に「Seventeen」の専属モデルに。姉は女優の広瀬アリス。13年ドラマ「幽(かす)かな彼女」(フジテレビ系)で女優デビュー。15年には映画「海街diary」で第40回報知映画賞を始め日本アカデミー賞など新人賞を総なめ。同年に「学校のカイダン」(日本テレビ系)でドラマ初主演。今年は映画「ちはやふる」シリーズで単独初主演を果たし、映画「四月は君の嘘」に主演。17日には出演映画「怒り」(李相日監督)の公開が控える。特技はバスケットボール。身長159センチ、血液型AB。

最終更新:9月9日(金)15時37分

スポーツ報知