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【全米テニス】錦織、4強!天敵マリーにリオの雪辱

スポーツ報知 9月9日(金)6時5分配信

◆テニス 全米オープン第10日 ▽男子シングルス準々決勝 錦織(1―6、6―4、4―6、6―1、7―5)マリー(7日、米ニューヨーク・ナショナル・テニスセンター)

 【ニューヨーク7日=大和田佳世】男子シングルス準々決勝で、世界ランク7位の第6シード・錦織圭(26)=日清食品=が第2シードのアンディ・マリー(29)=英国=をフルセット、3時間58分の激闘の末に破る金星を挙げた。鉄壁の守備を誇るリオ五輪金メダリストを多彩なショットで攻略。過去1勝7敗の天敵に雪辱した。準優勝した14年以来となる決勝進出を懸けて、9日(日本時間10日)に同3位のスタン・バブリンカ(31)=スイス=と対戦する。

 両手を上げた錦織が、センターコートの歓声を受け止めた。マリーの返球がネットにかかり、2年ぶりの4強が決まった。過去1度しか勝てずリオ五輪準決勝でも完敗した難敵を3時間58分の激闘で倒した。「挑戦者として思い切りプレーできた。最高のテニスができた」。最近2年間で3度はね返された4大大会の壁と、金メダリストの壁を同時に破った。

 序盤から息詰まるラリー戦。第1セット第1ゲームは40―0のブレイクチャンスを握ったが、ものにできなかった。「自然と焦ってしまった。集中し切れずミスが多かった」。わずかな隙を突かれ、簡単に第1セットは落とした。1度もブレイクできなかった五輪の敗戦がよぎった。

 この不安を洗い流したのは雨だった。第2セット第7ゲーム、40―30の時に大粒の雨が落ちてきた。屋根を閉めるため約20分の中断に入った。コーチ陣と話す時間ができ、最も意識したのは「ミスを減らすこと」。戦術面でもサーブで深さやスピンで変化を加えた。互いにブレイクし合い、一進一退の攻防が続いた。最終セット、4―3の第8ゲームは40―0からブレイクを許した。「かなり勝利に近いところから落としたので落ち込んだ。でも、マリー相手に落ち込んでも仕方ない」と割り切った。普段は少ないサーブ&ボレーも織り交ぜ、積極策で硬くなった相手につけ込んだ。

 第4セット途中、今度は大きな黄色い蛾(が)が味方した。コートやネット際を飛び回った。さらに、音響設備の不具合で2度も爆発音のような大きな音が響き渡り、プレーがやり直しになった。いら立ちを隠せないマリーとは対照的に、錦織は「きれいなチョウチョだなと思って。音も気になったけど、いらついたり、対応する元気も残っていなかった」と開き直り、むしろ集中を高めた。

 ここまでトップ10の相手に対して30勝49敗と負け越しているが、全米に限れば5戦全勝になった。準決勝で激突するバブリンカには、準優勝した14年の準々決勝で、4時間超の熱戦の末に勝利している。「次も頑張りましょう」。舞台が大きくなればなるほど、錦織は強さを発揮する。

最終更新:9月9日(金)6時5分

スポーツ報知