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「焼き鳥タダじぇけえ」元赤ヘル戦士・木下富雄さんの店がVサービス

スポーツ報知 9月9日(金)6時5分配信

 広島市内で、カープファンに誰より愛される「優勝請負人」がいる。焼き鳥店「カープ鳥きのした」のオーナー・木下富雄さん(65)は選手として5回、コーチとして1回、過去のリーグ優勝を全て経験した広島OBだ。ファンに感謝を伝えるために優勝記念の焼き鳥無料サービスを行うが、予想を超える快進撃に「大変です。街中がてんやわんや、てんてこ舞いです」と汗をぬぐった。

 マジック2で迎えた8日夜、中日戦を中継する店内のテレビに向け、まるで球場内にいるかのように声援に送る客たちのオーダーに、木下さんは笑顔で応じていた。「いや~。優勝はもう少し先かと思っていましたけど、まさかの展開ですからね~」

 「きのした」など、広島市内に13店舗を展開する「カープ鳥」は全店舗で、優勝翌日に焼き鳥全品と一部ドリンクを無料提供する超大盤振る舞いを予定している。「実は25年前の優勝の時もやったらしいですけど、お客さんがたくさん来てものすごいことになったようなので」。今回は午後6~9時に40分ずつの入れ替え制で3回転。「もちろん赤字ですけど、お客さんに少しでも感謝の気持ちを伝えられたらと」と笑う。

 焼き鳥9本セットが「黒田博樹」、ささみが「エルドレッド」などカープの選手にちなんだメニューがウリ。実は木下さんの名前も「アイガモの焼き鳥」のメニューとして残っている。「注文の時は『木下』じゃなく『木下さん』って気を使ってくれるのがカープファンのありがたさです」と語った。

 口ひげ姿から「パンチョ」のニックネームで知られた現役時代はユーティリティープレーヤーだった。守備位置はバッテリー以外は内外野をそつなくこなし、小技と足を駆使した打撃もチームに不可欠だった。過去6度のリーグVの全て経験した「優勝請負人」でもある木下さんは、黄金時代の再来を予言する。

 「僕は3回も日本一を味わわせていただきました。するとね、リーグ制覇だけだと満足できなくなるんです。だから、もっとレベルアップする。今のチームは若いし、テングになりそうな選手もいない。自信は過信にならないけど、負ける気もたぶんしてない。で、同じ方向を向いている。戦力を考えたら連覇できると思います」

 25年ぶりのリーグ優勝の、その先を見ていた。

 ◆木下 富雄(きのした・とみお)1951年5月7日、埼玉県杉戸町生まれ。65歳。春日部高―駒大を経て、73年ドラフト1位で広島に入団。バッテリー以外はどこでもこなす守備力としぶとい打撃で70~80年代の黄金期を支える。87年に引退。88~93年、00年はコーチ。01~05年は2軍監督を務めた。2007年に現在の「カープ鳥きのした」を開店。

最終更新:9月9日(金)6時5分

スポーツ報知