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社員の奨学金の返済を肩代わりする企業が続出

AbemaTIMES 9/8(木) 12:24配信

(C)AbemaTV

大学生の2人に1人が奨学金を受けているという現状がある。

昼間部の大学生の奨学金受給状況は1996年の21.2%に比べ、2014年の調査だと51.3%と大幅に増加している。(日本学生支援機構「学生生活調査」調べ)借りた奨学金への返済滞納などの問題もあり、最近は奨学金の返済を肩代わりする企業が増えている。

東京・銀座にある、ブライダル企業、ノバレーゼでは、2012年から奨学金の返済支援制度を始めた。勤続5年と10年の社員に奨学金の残高に応じてそれぞれ上限100万円まで支給するものだ。制度設立のきっかけは、社員の3割が奨学金を返済している最中であったことによる。

全社員およそ650人のうち、来年7月におこなわれる最初の支給対象予定者は44人。総額は3400万円にものぼるという。

なぜこれだけの予算をかけてまで、奨学金の肩代わりをするのだろうか。

人材管理部長の小高直美さんは「コスト以上の効果が高いと思っている。例えば4年勤続になったときに、あともう一年頑張れば返済制度が受けられるから頑張ろうと思える。そういったモチベーションアップにつながる。」と説明した。

事実、制度を利用する予定の社員の中には、「会社がこれだけ自分たちのことを思ってくれているなら、もっと会社に貢献したいと思えた」という声もあり、一定の成果を残している。

また、この制度は会社説明会で就活生にとても注目を浴びており、社内のモチベーションアップだけでなく優秀な人材を獲得するための制度としても機能している。

こうした制度を取り入れているのはノバレーゼだけではない。インターネットや通信事業を手掛けるクロスキャット、めがねチェーンを展開するオンデーズなど、制度の内容は様々だが、いずれも社員の奨学金返済を支援している企業だ。

近年の奨学金制度の実態に触れつつ、こういった傾向を分析するため、学生の就職活動に詳しい大学ジャーナリストの石渡嶺司さんと教育ジャーナリストの松本肇さん、そして現在奨学金返済中で社会人2年目の木村宏希さんに話を聞いた。

この制度のメリットデメリットに関して、石渡さんは「デメリットといえば、勤続5年で支援が受けられる、などの制度だと会社を5年以内にやめられなくなること、そして奨学金を受けていない社員に不公平だということが挙げられるが、それを考慮してもとてもいい制度。企業にとっても、優秀な人材を得られるのであれば安い買い物だ」と述べた。

また2人に1人が奨学金制度を利用している現状について、松本さんは「単純に少子化の影響で進学率が上がったこともあるが、それに伴い学費が上がってしまったことも要因である。日本の大学は財政基盤が弱く、学費が必要以上に高い」とコメントした。

また、石渡さんによると2001年から奨学金制度に成績基準をなくしたりなど、奨学金制度を整備できたことも要因の一つであるという。

実際に奨学金を受けていた木村さんは「生活ではカツカツだが、奨学金を借りて大学に行けてよかったと思っている。奨学金制度は自分の可能性を広げてくれた」と述べた。

奨学金を肩代わりする企業についてどう思うか、という質問に対しては「素晴らしい企業だと思う。自分が就活生だったら、興味を持っていたと思う」と回答。

たしかに大学の学費の値上がりが続いてきたなどの根本的問題もあるが、奨学金を肩代わりするという企業の存在は学生にとっては魅力的であることは間違いない。

最終更新:9/8(木) 12:24

AbemaTIMES

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