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北海道芽室町のスイートコーン 出荷めど立たず

日本農業新聞 9月8日(木)7時0分配信

 台風10号の大雨と暴風により、北海道で収穫時期を迎えているスイートコーンが打撃を受けている。芽室町では、缶詰や冷凍食品を製造する日本罐詰の十勝工場に土砂が流入し、操業を停止。ほ場で無事だったスイートコーンも出荷できない状況が続く。農家は収穫遅れによる品質への影響を懸念しており、工場側は道や町などと連携して復旧作業を急いでいる。

 台風10号の暴風や大雨により、同町では小麦の刈り取り後の圃場が流失したり、スイートコーンが倒伏したりする被害が発生した。同町の奥村稔さん(71)が貸す小麦圃場は、河川の氾濫で約20アールの表土が削り取られ、部分的に深さ1メートルに及ぶ。奥村さんは「(元に戻すには)どうすればいいか見当もつかない。来年の営農に差し支えないようにしてほしい」と訴える。

 スイートコーンを4ヘクタール栽培する堀井弘己さん(64)は「今年は他の作物の作柄も悪く、踏んだり蹴ったりだ」とため息をつく。工場とは8日に収穫する取り決めだったが、工場が操業停止で収穫の見通しが立たない。

 適期はあと2、3日とみており、それを過ぎると畑にすき込むしかないという。堀井さんは「手塩にかけて作ってきたが、全て駄目になりそうだ」と落胆する。

 日本罐詰と契約する生産者は800戸。スイートコーンの契約面積は2500ヘクタールで、全契約面積の7割を占める。台風上陸前に集荷したのはおよそ500ヘクタール分にとどまり、8割の畑では集荷できていない。

 復旧には時間がかかる見通し。河川の氾濫で流入した土砂の撤去作業を進めているものの、工場敷地内に部分的にまだ60センチの土砂が残る。五つある工場のうち三つは手がつけられていない。同社の高岡隆社長は「必ず復旧させる。一日も早い復旧を目指して社員一同頑張る」と奮起する。

日本農業新聞

最終更新:9月8日(木)7時0分

日本農業新聞